PAX West 2019 での石川夏子さん・鈴木健夫さんのインタビュー記事が追加でいくつか公開されていたので、主な内容を翻訳しました。

※ネタバレ多数あり







― 漆黒のヴィランズの終盤で、プレイヤーはハーデスを白聖石で捕らえることなく倒しています。ラハブレアが似たような感じで倒された時は、その後また戻ってきました。ハーデスは完全に消滅したのでしょうか?

石川
ラハブレアは白聖石に入れられたわけではなくて、竜の眼に吸収されてエスティニアンに貫かれたんですが、同様の状況といえるでしょう。
ハーデスが真の姿を現した時、彼の魂はその場にありました。白聖石で捕らえてはいませんでしたが、倒されて杭で刺された状態でした。その時点で動けなくて、そこに光の戦士が一撃を与えたので、ハーデスは完全に消滅したと考えられます。


― アルバートの魂は光の戦士と一緒になったのでしょうか、それとも一時的な力の受け渡しだったのでしょうか?

石川:アルバートと光の戦士の融合のようなものです。


― 光の戦士の魂がもともと誰のものだったのか、今後明かされるのでしょうか?

石川:(予告するように)どうでしょうね。


― アムアレーンでのサンクレッドとウリエンジェのやり取りが良かった、という声がありました。あのシーンはどのようなアプローチで書いたのでしょうか?

石川
サンクレッドとウリエンジェのシーンでは、サンクレッドはミンフィリアというすごく守りたい存在がいます。家族に対する絆のような、これまでなかった彼の新しい感情を表現したいと思っていました。
ウリエンジェはとても優しいのですが、言葉遣いがお高く止まっている感じで高踏的になりがちです。このシーンでは、彼が他人とのコミュニケーションにもっと気を遣うようになってきている点を表現しています。
この2人のキャラクターがいて、そしてミンフィリアがいて、彼女自身の気持ちがあります。それらを1つに繋ぎつつ、3人のそれぞれの気持ちをどうやってちゃんと伝えられるか考えて描きました。


― メインクエストで何度も登場するハシビロコウには何か意味があるのでしょうか?

石川
もしかしたら、重要なキャラクターなのかもしれません。レベル80のアーモロートのIDで出てくるので、もしかしたら何か大事なものなのかもしれないですよ!
謎に包まれていて、遠くから光の戦士を観察しています。後ろを振り向くとそこにいます。どんな謎なのか解き明かすのは難しいかもしれませんね。




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― エメトセルクの髪は一部だけ白くなっていますが、これは漆黒のストーリーにおける、光と闇、善と悪のテーマに関連しているものなのでしょうか?

鈴木:その答えを知っているのは石川さんだけです。

石川:そうですね。そのうちわかるかもしれないし、わからないかもしれません。ただ、エメトセルクの髪がああなっているのには理由があります。

鈴木:プレイヤーの皆さんと同じく、開発チームもみんな知りたがってます。

(善悪を示唆している?→その通りです というツイートも出回っていましたが、読み間違いと思われます)


ラストダンジョン「終末幻想アーモロート」について

石川
アーモロートのIDは、これだというものになるまで何回か修正を重ねています。ダンジョンのデザイナーと議論して、そうじゃなくてもっと高いところまで行きたい、成層圏まで行って星が見えるようにしてほしい、とお願いしました。惑星全体が危機を迎えているということがストーリー上重要で、それをプレイヤーに見えるようにしたかったんです。

鈴木
あまりにもスケールが大きくてダンジョンチームにとって初めての挑戦だったので、最初その話を聞いた時に少し不安だったんですが、要望を出してくれてよかったです。素晴らしい仕上がりになったと思います。


漆黒のテーマ曲の1つ「Tomorrow and Tomorrow」について

石川
Tomorrow and Tomorrow は去っていく人の視点から、次の人や世代にバトンタッチしていくという曲です。漆黒ではこれはいろんなキャラクターに当てはまります。罪喰いになってしまった人からまだ生きている人へだったり、グラハティア/アルバート/エメトセルクからプレイヤーへだったり、古代人たちから現代に生きている人々へだったり。次の相手を信頼し、託していくという内容の曲です。