海外メディアGamerEscapeにより行われたE3 2019での吉田Pへのインタビューです。
翻訳元:E3 2019 Interview with Final Fantasy XIV’s Naoki Yoshida
_____________
1.0のトレーラーと、今回の漆黒のティザートレーラーで、光の戦士が着ている汎用防具っぽい装備があります。
これはゲーム内で装備できるようになるのでしょうか?
あの防具はゲームファイルに存在していません。
実は我々もつい最近になってゲーム内に実装されていないことに気付きました。
要望が多ければ追加するかもしれません。
『漆黒のヴィランズ』は第一世界が主な舞台になると思います。
原初世界での新コンテンツや新エリアはあるのでしょうか?
メインクエストが終わった後、原初世界でレベル80のロールクエストがあります。
原初世界でのコンテンツはそれだけかもしれません。
メインシナリオで第一世界の世界に集中できるように、そのようにしてあります。
これ以上はネタバレになってしまうので控えておきます。
ローンチトレーラーで光の戦士が第一世界に着いて話しているNPCは、新生のオープニングで出会うNPCと似ています。(ブレモンド、ブレモンデ、ブレモンダ)
これには何か意味があるのでしょうか?
このNPCはストーリーにはあまり関わってきませんが、冒険の共通性を示しています。
ご存知の通り、約1万年前に世界は14の鏡像世界に分裂しました。
同じエーテルを元にしているので似たような世界になっていて、似たような人物がいることがあります。
これをわかりやすい形で描くために、このNPCを登場させました。
なので、似たような見た目をしていますが、同一人物ではありません。
世界が違えば、運命も違うかもしれません。このような要素を描きたかったというのもあります。
ストーリーでは他にもこのように似たような場面に遭遇することがあるでしょう。
ワールド間テレポは拡張のアーリーアクセスやローンチに何か影響はあると思いますか?
大規模なシステムでしたが、今のところ大きなバグはなくスムーズに動いているので、
フレームワークは問題ないと思っています。
もちろん、Balmungのように混雑しているワールドではログインしづらいかもしれません。
ワールド間テレポがあるので、混雑しているサーバーから少し余裕のあるワールドに移動しておくといいかもしれません。
ワールド間テレポのシステムによって、経済は変わりましたか?
ワールド間テレポによる変化はありました。まだ変動中の段階ですが、影響は想定の範囲内です。
アイテムが不足していたエリアでは足りなかったものが供給され、価格も平均化されてきました。
混乱も少なく、経済としてはスムーズだと思います。
拡張のローンチ時には、混雑緩和のために同じエリアでインスタンスが複数あると思いますが、
パーティーを組んでいるとPTメンバーが各インスタンスでバラバラになってしまって合流に苦労します。
例えばテレポ先のインスタンスを選べるようにはなりませんか?
この問題には対処してあります。パーティーはバラバラにならないようになっています。
イシュガルド復興はクラフターとギャザラーのエンドコンテンツということですが、もっと詳しく教えて下さい。
レベル80専用のコンテンツなのでしょうか?
まず、フラグの進捗は個人のプレイヤーではなく、ワールド全体で進むようになっています。
1つのワールドにいるプレイヤー全員でイシュガルドを復興させていく、というのが基本的なコンセプトです。
もちろん高いレベルのクラフターやギャザラーなら、より多く貢献することができます。
ただ、充分にレベルが上がっていないキャラクターも、くじのような物を買って参加できる要素があります。
イシュガルドがどんどん復興していくと、シーズナルイベントのようなものが開催され、参加することで追加の報酬を得ることができます。
最後に、ランキングシステムがあり、上位に入ったクラフターやギャザラーは、絶バトルで得られるような称号や主道具が得られるので、それを目標に遊ぶこともできます。
イシュガルド復興は5.0で遊べるのでしょうか?
パッチ5.1で実装されます。
イシュガルドのハウジングはこのシステムに関係しているのでしょうか?
それはプレイヤー次第かな…。
ハウジング関連といえば…土地を買うのはとても大変で、時間もかかり、タイマーによるランダム要素もあります。
このシステムの変更は検討していますか?
このシステムはRMT/業者対策に必要です。撤廃した場合、誰も正規に土地を買えなくなります。
誰でも平等なシステムにしたかったので、運は確かにありますが、今のところ変更する予定はありません。
ありがたいことに、プレイヤーはどんどん増えているので、土地の追加を考える時期になってきています。
まず漆黒をリリースして、落ち着いてきたらサーバーごとの人口を見て検討していきます。
フェイスシステムは今のところ1人用となっていますが、多くのプレイヤーは普段2人で組んで遊んでいます。
フェイスが2人で遊べないようになっている理由はあるのでしょうか?
フェイスの大きなコンセプトは、メインストーリーを楽しめるということがありますが、これだけではありません。
メインシナリオをクリアしてからも、フェイスにはNPCの育成要素があります。
なので複数のプレイヤーで遊べるようにすると、どのフェイスNPCがどのプレイヤーに結びついているかを辿るプログラムを入れないといけなくて、育成システムがとても複雑になってしまいます。
それに、一部パーティーを組んだ状態でフェイスを使えるようにすると、CFでNPCとマッチングされたいという要望も出てきてしまって、もっと大変なことになります。
どこかで線引きをしないといけないので、ソロでフェイスを使うか、PTを組むなら他のプレイヤーと行く、という2択にしました。
もう1つ大きな問題があって、例えばプレイヤーが1人でNPCが3人いた場合、HPとヒールはプレイヤー1人の分だけを管理すればいいのですが、もしプレイヤーが2人いたらAIはヒールの優先度を考えないといけないので、それによってAIの判断のステップが増え、反応が遅くなってしまいます。
コンテンツをデザインする時、カメラアングルは考慮していますか?
例えば今回のE3でのティターニア戦では、あるフェーズで雑魚がかなり大きくなって、カメラがブロックされてしまいます。これは意図的ですか?
どんなバトルコンテンツでも、カメラワークについての一般的なガイドラインはあります。
開発チームのテストプレイでは、カメラアングルも見て調整しています。
この例では、そのフェーズの意図は、タンクがスタンスを入れて必要なヘイトをちゃんと稼いで、全体を見てほしいというだけです。
それ以上の意味は特にないので、カメラがブロックされるというのはわざとではありません。
ちなみに最初の頃はもっとひどくて、フィールドから落ちてしまうのでチームでは絶ティターニアと呼ばれていました。
カメラアングルについてのフィードバックはチームに伝えておきます。
ラスベガスのファンフェスの開発パネルでは、絶で配信が盛り上がったことについて触れていました。
今後のコンテンツのデザインには配信や観覧も考慮するのでしょうか?
コンテンツの「配信性」は考慮していません。
どんなコンテンツでも、我々のポリシーとしてはプレイヤー体験を最優先していて、見る側の体験は普段は考慮していません。
そこにリソースを使うよりは新しいコンテンツを作りたいです。
コンテンツを遊ぶ人自身が面白いと感じられるように作っていて、プレイヤーが楽しんでいれば、それを見る方も楽しむことができます。
絶ではプレイヤーが何日もかけて攻略にすごく集中しています。
そのような中で様々なドラマがあり、苦労しているところを見守って、応援したくなったり一体感が生まれるということはあります。
絶は非常に優秀なデザイナーが作っているコンテンツなので、もしかしたら閲覧者のことも考えて作っているのかもしれませんが、それをコンテンツデザインに必須な要素とはしていません。
Twitchの拡張機能について話し合ったことはありますか?
ありません。それは単純に、外部のツールやソフトやプラットフォームについてのディスカッションを普段行っていないからです。
面白そうなツールはあるので、やりたくないというわけではないですが、インゲームでやりたいことがたくさん残っているので、そっちを優先したいです。
今年のファンフェスの前にはたくさんの情報がリークされていました。どう思いましたか?
リークは最悪です。これには2つの理由があります。
まず、それぞれのファンフェスでもパッチのアップデートでも、プレイヤーにサプライズとなるよう各要素を配分していて、プレイヤーが想像もしていなかったようなことを届けたかった。
そのサプライズの楽しみを提供することをとても大事にしています。
情報をリークすることは、プレイヤーの楽しみを奪って、プレイヤーに感じてほしかった感情を台無しにすることになるので、許せることではありません。
もう1つの理由は、開発チームの努力が踏みにじられることになります。
毎日数百人ががんばっていて、リークが出ると、これまでみんなが努力してきたものが破壊されてしまいます。
開発チームの責任者として、この残念さは言葉にできません。
スクエニ全体として、全てのリークは深刻に受け止めて調査しています。
翻訳元:E3 2019 Interview with Final Fantasy XIV’s Naoki Yoshida
_____________
1.0のトレーラーと、今回の漆黒のティザートレーラーで、光の戦士が着ている汎用防具っぽい装備があります。
これはゲーム内で装備できるようになるのでしょうか?
あの防具はゲームファイルに存在していません。
実は我々もつい最近になってゲーム内に実装されていないことに気付きました。
要望が多ければ追加するかもしれません。
『漆黒のヴィランズ』は第一世界が主な舞台になると思います。
原初世界での新コンテンツや新エリアはあるのでしょうか?
メインクエストが終わった後、原初世界でレベル80のロールクエストがあります。
原初世界でのコンテンツはそれだけかもしれません。
メインシナリオで第一世界の世界に集中できるように、そのようにしてあります。
これ以上はネタバレになってしまうので控えておきます。
ローンチトレーラーで光の戦士が第一世界に着いて話しているNPCは、新生のオープニングで出会うNPCと似ています。(ブレモンド、ブレモンデ、ブレモンダ)
これには何か意味があるのでしょうか?
このNPCはストーリーにはあまり関わってきませんが、冒険の共通性を示しています。
ご存知の通り、約1万年前に世界は14の鏡像世界に分裂しました。
同じエーテルを元にしているので似たような世界になっていて、似たような人物がいることがあります。
これをわかりやすい形で描くために、このNPCを登場させました。
なので、似たような見た目をしていますが、同一人物ではありません。
世界が違えば、運命も違うかもしれません。このような要素を描きたかったというのもあります。
ストーリーでは他にもこのように似たような場面に遭遇することがあるでしょう。
ワールド間テレポは拡張のアーリーアクセスやローンチに何か影響はあると思いますか?
大規模なシステムでしたが、今のところ大きなバグはなくスムーズに動いているので、
フレームワークは問題ないと思っています。
もちろん、Balmungのように混雑しているワールドではログインしづらいかもしれません。
ワールド間テレポがあるので、混雑しているサーバーから少し余裕のあるワールドに移動しておくといいかもしれません。
ワールド間テレポのシステムによって、経済は変わりましたか?
ワールド間テレポによる変化はありました。まだ変動中の段階ですが、影響は想定の範囲内です。
アイテムが不足していたエリアでは足りなかったものが供給され、価格も平均化されてきました。
混乱も少なく、経済としてはスムーズだと思います。
拡張のローンチ時には、混雑緩和のために同じエリアでインスタンスが複数あると思いますが、
パーティーを組んでいるとPTメンバーが各インスタンスでバラバラになってしまって合流に苦労します。
例えばテレポ先のインスタンスを選べるようにはなりませんか?
この問題には対処してあります。パーティーはバラバラにならないようになっています。
イシュガルド復興はクラフターとギャザラーのエンドコンテンツということですが、もっと詳しく教えて下さい。
レベル80専用のコンテンツなのでしょうか?
まず、フラグの進捗は個人のプレイヤーではなく、ワールド全体で進むようになっています。
1つのワールドにいるプレイヤー全員でイシュガルドを復興させていく、というのが基本的なコンセプトです。
もちろん高いレベルのクラフターやギャザラーなら、より多く貢献することができます。
ただ、充分にレベルが上がっていないキャラクターも、くじのような物を買って参加できる要素があります。
イシュガルドがどんどん復興していくと、シーズナルイベントのようなものが開催され、参加することで追加の報酬を得ることができます。
最後に、ランキングシステムがあり、上位に入ったクラフターやギャザラーは、絶バトルで得られるような称号や主道具が得られるので、それを目標に遊ぶこともできます。
イシュガルド復興は5.0で遊べるのでしょうか?
パッチ5.1で実装されます。
イシュガルドのハウジングはこのシステムに関係しているのでしょうか?
それはプレイヤー次第かな…。
ハウジング関連といえば…土地を買うのはとても大変で、時間もかかり、タイマーによるランダム要素もあります。
このシステムの変更は検討していますか?
このシステムはRMT/業者対策に必要です。撤廃した場合、誰も正規に土地を買えなくなります。
誰でも平等なシステムにしたかったので、運は確かにありますが、今のところ変更する予定はありません。
ありがたいことに、プレイヤーはどんどん増えているので、土地の追加を考える時期になってきています。
まず漆黒をリリースして、落ち着いてきたらサーバーごとの人口を見て検討していきます。
フェイスシステムは今のところ1人用となっていますが、多くのプレイヤーは普段2人で組んで遊んでいます。
フェイスが2人で遊べないようになっている理由はあるのでしょうか?
フェイスの大きなコンセプトは、メインストーリーを楽しめるということがありますが、これだけではありません。
メインシナリオをクリアしてからも、フェイスにはNPCの育成要素があります。
なので複数のプレイヤーで遊べるようにすると、どのフェイスNPCがどのプレイヤーに結びついているかを辿るプログラムを入れないといけなくて、育成システムがとても複雑になってしまいます。
それに、一部パーティーを組んだ状態でフェイスを使えるようにすると、CFでNPCとマッチングされたいという要望も出てきてしまって、もっと大変なことになります。
どこかで線引きをしないといけないので、ソロでフェイスを使うか、PTを組むなら他のプレイヤーと行く、という2択にしました。
もう1つ大きな問題があって、例えばプレイヤーが1人でNPCが3人いた場合、HPとヒールはプレイヤー1人の分だけを管理すればいいのですが、もしプレイヤーが2人いたらAIはヒールの優先度を考えないといけないので、それによってAIの判断のステップが増え、反応が遅くなってしまいます。
コンテンツをデザインする時、カメラアングルは考慮していますか?
例えば今回のE3でのティターニア戦では、あるフェーズで雑魚がかなり大きくなって、カメラがブロックされてしまいます。これは意図的ですか?
どんなバトルコンテンツでも、カメラワークについての一般的なガイドラインはあります。
開発チームのテストプレイでは、カメラアングルも見て調整しています。
この例では、そのフェーズの意図は、タンクがスタンスを入れて必要なヘイトをちゃんと稼いで、全体を見てほしいというだけです。
それ以上の意味は特にないので、カメラがブロックされるというのはわざとではありません。
ちなみに最初の頃はもっとひどくて、フィールドから落ちてしまうのでチームでは絶ティターニアと呼ばれていました。
カメラアングルについてのフィードバックはチームに伝えておきます。
ラスベガスのファンフェスの開発パネルでは、絶で配信が盛り上がったことについて触れていました。
今後のコンテンツのデザインには配信や観覧も考慮するのでしょうか?
コンテンツの「配信性」は考慮していません。
どんなコンテンツでも、我々のポリシーとしてはプレイヤー体験を最優先していて、見る側の体験は普段は考慮していません。
そこにリソースを使うよりは新しいコンテンツを作りたいです。
コンテンツを遊ぶ人自身が面白いと感じられるように作っていて、プレイヤーが楽しんでいれば、それを見る方も楽しむことができます。
絶ではプレイヤーが何日もかけて攻略にすごく集中しています。
そのような中で様々なドラマがあり、苦労しているところを見守って、応援したくなったり一体感が生まれるということはあります。
絶は非常に優秀なデザイナーが作っているコンテンツなので、もしかしたら閲覧者のことも考えて作っているのかもしれませんが、それをコンテンツデザインに必須な要素とはしていません。
Twitchの拡張機能について話し合ったことはありますか?
ありません。それは単純に、外部のツールやソフトやプラットフォームについてのディスカッションを普段行っていないからです。
面白そうなツールはあるので、やりたくないというわけではないですが、インゲームでやりたいことがたくさん残っているので、そっちを優先したいです。
今年のファンフェスの前にはたくさんの情報がリークされていました。どう思いましたか?
リークは最悪です。これには2つの理由があります。
まず、それぞれのファンフェスでもパッチのアップデートでも、プレイヤーにサプライズとなるよう各要素を配分していて、プレイヤーが想像もしていなかったようなことを届けたかった。
そのサプライズの楽しみを提供することをとても大事にしています。
情報をリークすることは、プレイヤーの楽しみを奪って、プレイヤーに感じてほしかった感情を台無しにすることになるので、許せることではありません。
もう1つの理由は、開発チームの努力が踏みにじられることになります。
毎日数百人ががんばっていて、リークが出ると、これまでみんなが努力してきたものが破壊されてしまいます。
開発チームの責任者として、この残念さは言葉にできません。
スクエニ全体として、全てのリークは深刻に受け止めて調査しています。