海外メディアGamer Escapeによるインタビューです。
全体的に既存のインタビューと似たような内容の質問も多いですが、暗黒騎士のジョブクエストについて触れていたので、その部分を翻訳しました。

PAX East 2018 Interview with Natsuko Ishikawa and John Crow

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GE - Gamer Escape
NI - 石川夏子さん
JC - ジョン・クロウさん


GE
暗黒騎士のジョブクエストのシナリオライターとローカライズ担当が同時にこの場にいらっしゃるということで、日本語版と英語版でのクエスト内容の差について教えてください。
日本語版では、光の戦士の悲しみや孤独が描かれています。様々な物を背負い、他人を守るために自分が傷ついていく苦しみが表現されています。一方英語版では、犠牲を当然のように強いてくる人々や、人間ではなくまるで武器のように扱われることに対して感じる恨みや怒りを中心に描写されています。
各リージョンのプレイヤーからのフィードバックを反映しているように個人的には感じましたが、どうでしょうか?

NI
暗黒クエ専用にフィードバックを集めたということはありませんが、日本語版と英語版の解釈の差については同感です。ジョン・クロウが「暗黒クエの内容は自分がやりたいようにやった」と別のインタビューで答えていたと思うので、言い訳を聞いてみましょう。(笑)

JC
どうしよう・・・(笑)
理由は割と簡単で、このクエストはNPC・他人ではなく、光の戦士自身についての話だったからです。
一人称の視点だったので、プレイヤーが自分自身についてどのように考えているか、物語を進めて行く上でどんな印象を受けているかを考慮することが大事だと思いました。ストーリーについてはネット上で幅広い感想があり、声の大きい層が全てのプレイヤーの意見を代表しているわけではありません。しかし、長期に渡って見てきた中で、ストーリー上の一部でのヒカセンに対する扱いについて苛立ちを感じている人が多数いることは明らかでした。普段抑えている自身の暗い面についての話を書くのであれば、プレイヤーから多くみられる不満点について触れるべきでないかと思いました。
日本語版から内容そのものを変更したわけではなく、フォーカスを少し変えたつもりです。潜在的には同じ感情で、違う表現にしただけです。日本語版でも悲しみの中に怒りがあり、英語版でも怒りの中に悲しみは存在しています。

NI
言い訳を聞きたいとは言いましたけど、別に怒ってるわけじゃないですよ(笑)。暗黒クエについては、各言語で独特の差があることについて各地域のユーザーからフィードバックをもらっています。どのように描写するかで幅があったのは初めてのことで、すごくいい機会だったと思います。

JC
これらのクエストを翻訳して比較している人たちがいるのを認識しています。日本語から英語、英語から日本語 の両方向で行われていますし、多分他の言語についても行われているでしょうね。




GE
3.0 Heavenswardの開発終盤は忙しすぎてHellswardってジョークで呼んでいたように思います。クロウさんも1ヶ月に300時間以上働いたとかで。

JC
そのジョークは記憶にないですが、300時間労働の月があったとは言った気がします。
※PAX Prime 2015にて祖堅さんとコージさんがHellswardと呼んでいた模様

GE
紅蓮のリベレーター Stormbloodも大変でしたか、もう少しマシでしたか?

NI
Bloodは確実にありましたね(笑)。血の嵐が。