インタビュー全文の翻訳と、回答を紹介した番組でのコメントを一部まとめました。
____________________
インタビューテキスト
MogTalk Interviews Yoshida #3 [Raiding, PvP, & Blitzball!]
紹介動画
MogTalk140: Yoshida's Response
登場人物:
Frosty - 司会、ヒゲを剃った
Mr Happy - 多数のゲームの配信者
Balana Rahl - Elysiumの幹部、頻繁にMogTalkに出演
Ethys Asher - 世界設定関連の動画を多数作成、オーストラリア代表?
____________________
Frosty:吉Pに質問を送るのは3回目だけど、僕のことをどの程度知ってるかよくわからないので自己紹介をしてみたよ。
この度は質問に答える時間を取ってくださってありがとうございます。様々なプレイヤーとインタビューやディスカッションを行う「MogTalk」というポッドキャストを3年前から運営しています。ワールドファーストからカジュアル層までの幅広いレイド参加者や、ハードコアPvPプレイヤーも含んでいます。プレイヤーとの最近の話し合いで出てきた疑問点を下記の質問にまとめました。
吉田P:
まず始めに、活発にポッドキャストを行ってくださってありがとうございます。
様々なプレイヤーに働きかけてそのような貴重なトークセッションを開いてくれているのは、日本の我々にも伝わっています。翻訳は全部見ています!(日本のプレイヤーが翻訳しているサイトがあります。)
それでは、質問の回答に進みましょう。回答が番組で紹介された際にあんまり叩かれないといいですけど! :p
Frosty:これってつまり僕の番組だと叩いてるって思われてるんだろうか?
Happy:単純に吉田Pの発言はいちいち深読みされるからじゃない?今みたいに。
レイド
Q. ほとんどのプレイヤーは、シグマ編零式の難易度がデルタ編零式と同程度か、むしろ簡単になったように感じると言っています。今後の零式の難易度は同じになると考えていいのでしょうか?もしくはこれより簡単になっていきますか?もしそうであれば、これは絶の実装によるものでしょうか?
吉田P:
そうです、現在の零式の難易度は意図的にこのようになっています。今後も同じ程度の難易度をキープしていくと思います。理由は非常にはっきりしていて、これ以上難しくするとコンテンツに挑戦する人が減ってしまい、プレイヤー層の一部にしか満足してもらえなくなるからです。
これまでのレイドと比較して、デルタ編零式をクリアした人数は大幅に増加し、過去最高の人数を記録しました。これにより新式装備・食事・薬の需要が拡大し、マーケットが過去のレイドより格段に活性化されました。より多くのプレイヤーが楽しめるのが現在の零式の難易度だと結論付けました。
もちろん、これが理由で、今の零式の難易度では満足できない人のために絶シリーズを実装しました。幸運なことに、第一弾である「絶バハムート討滅戦」はプレイヤーに非常に好評でした。パッチ4.3シリーズの一部として次の絶を今作っています。高難易度コンテンツが好きな人は、今後の情報を楽しみにしていてください!
Balana:零式が「零式」ではなくなったように思う。ただの「ハード」。
Happy:今は絶以外は名前が大げさだと思う。極もそうだし、零式も。
Frosty:難易度的には、絶があるなら問題ない?
Balana:絶があるから大丈夫。起動編時代よりも今の方がゲームの状態が健全になってる。
Happy:クラフト品/マーケットの点はいい理由だと思う。
Q. ジョブは15種類ありますが、フルパーティーの8枠では、自然と一部のジョブがより好まれるようになっています。新しいジョブを追加して既存のジョブを調整していくにあたり、各ジョブを満足に遊べるようにしつつ、エンドコンテンツに連れて行く理由をどのように持たせているのでしょうか?
吉田P:
基本的に我々のポリシーは、どのジョブでも「ジョブ固有のユニークな経験」ができようにするということです。プレイヤーがそのジョブを使うと、ジョブ特有のギミックやゲームプレイ体験により、バトルでこれまでと何か違うことが経験できるようにと考えています。そうすることで、プレイヤーは様々なジョブで遊んでみたくなるからです。
新ジョブをデザインする際には、見た目のキャッチーさとアクションのスタイリッシュさに注意しています。多くのプレイヤーは、実際にジョブを使って楽しいかどうかよりも、まずそのジョブがFFらしいかどうかや見た目を気にするので、これは重要なポイントです。
エンドコンテンツにどのジョブで行くかはプレイヤー次第なので、我々は単純にどのジョブの組み合わせでもクリア可能なように調整しています。もちろん早くクリアするためには一部のジョブが他よりも有利なのは理解していますが、それよりもジョブ別にユニークなゲームプレイ体験ができることを優先しています。全てのプレイヤーがレイドに行くわけではないからです。
Balana:特にキャスター3職は特徴的な差があるのはわかるね。でもエンドの問題からは逃げたように思う。
Happy:問題は認識してるけど、ジョブ調整ではそこが焦点ではない、っていうのが答えだよね。
Ethys:「完全に横並び」はつまらないからやりたくないってことだろうね。
Frosty:多くの人が望む答えではないだろうけど。
Balana:零式は難しくないから、確かにみんな気にしすぎかもしれない。構成が大事なのは絶だけ。
Q. 過去のエンドコンテンツを下限ILでプレイする時に、多くのプレイヤーはレベル70のスキルが使いたいと言っています。レベル70スキルが使えないとジョブが不完全なように感じられたり、もともとそのコンテンツが実装された時からジョブ設計も変更されていたりします。レベルシンクがステータス値のみの変更で、使用スキルへの制限がかからないようになりませんか?
吉田P:
技術的には可能ですが、レベル70スキルが使えるようになっても、もともとそのコンテンツが実装された時と同じ難易度になるかどうかは別の問題だと思います。
過去に比べて全体的にDPSが上がり、ヒールや防御も簡単になったと思います。コンテンツが実装された時と同じ難易度にするには、単純なステータスの調整だけでは無理です。コンテンツ自体のバランスも調整しないといけないので、残念ながらそのためのリソースは割り当てられないと思います。
単純にレベル70アクションを全部開放してもいいですけど、多分それだと簡単すぎると思います…
難しいところですが、一度バトルチームと真剣にディスカッションしてみたいと思います!
Ethys:難易度は別の話で、レベル70スキルが使えるようになるだけでいいのでは。
Balana:スキル威力とかは常に変更されてるわけだし、現状のシンクでも既に実装当時と同じ難易度じゃないから、細かい調整は気にしなくていいと思う。
Q. 絶はとても好評でしたが、今後4人用の高難易度コンテンツを追加する予定はありますか?上手いプレイヤーからは、普段のやることが増えるようにIDの零式モードを希望する声は多いです。
吉田P:
まだ発表されていませんが、「死者の宮殿」180階以降のような、4人で挑戦する難しいコンテンツの追加は予定しています。
ただ、この質問が「4人で挑戦できる高難易度ボス戦を追加してもらえませんか」という意味であれば、そのような予定は現状ありません。高難易度ボスを作る際には、大体は即死ギミックを入れているので、つまりヒーラーが1回ミスをしたら立て直せなくなってしまいます。なので、「それで面白いものを作れるのか?」という疑問が出てきます。今準備中のコンテンツをまずは試してみて、フィードバックをお願いします。これは近日中に発表できるはずですが… :)
Happy:しばらく前に、WoWのMythic+ダンジョンのようなものを作れないかと吉田Pに質問した。次のDDでは180階まで時間をかけるようなことなことなしに高難易度の内容に行けるようにすると言ってた。
Frosty:オーラムヴェイル零式のようなものを期待してたんだけど。強いボス戦がないというのは残念だね。
Happy:練習中は赤2で行けばいいだけじゃないの?
Happy:次のDDでは複数の遊び方のオプションがあると言ってたから、前のようにレベル60-70まで育成するモードと、最初から難しい階層に行けるモードがあるんじゃないかな。
Frosty:みんなエウレカでもうレベリングはうんざりなのでは?
Happy:エウレカはマゾくなかった。
Ethys:数日でカンストして、アネモスウェポンを複数作ろうと思っても既にクリスタルは大量に持ってた。雑魚狩りでのレベル上げも、みんな怠惰なだけで真面目にやればおいしかった。
Frosty:4人コンテンツでの即死と面白さは両立できると思う?
Happy:DD180階以降もワンミスで即死だったよ。
Balana:そこが一番のネックなら、ヒーラー以外も全員が1回ずつ蘇生できるようにするとか。
Happy:フェニックスの尾を戦闘中でも使えるようにするとかね。
PvP
Q. パッチ4.2での調整は何を目指したものだったのでしょうか?熟練プレイヤーは、戦略性がさらに失われたと感じています。新規プレイヤーを増やすことを目的としていたのでしょうか?紅蓮の拡張実装時に大幅に変更されてシンプルになりましたが、今回の調整によってフィーストはさらにその傾向が強まったように感じます。
吉田P:
4.2での変更は試合展開のテンポをスピードアップさせるのが目標で、特に新規プレイヤーの参入を促すためではありませんでした。しかし今回の調整によって、押し引きの駆け引きがなくなり、マップ中央で殴り合いをするだけになってしまいました。修正のために努力しているので、もう少しお待ちください。
Ethys:PvPはなんか思いついたことを試しに実装してみて、うまくいくかどうかテストしているような感じがする。
Balana:ジョブごとの勝率とかは多分データがあって、それに基づいてジョブ間の調整はしているんだろうけど、システム全体の調整は適当に思える。
Happy:アイデア自体は悪くないんだけど、ライバルウィングズもそうで、大体何か1つ問題点があって、それによって全体が損なわれてる。
Q. フィーストをやめてしまった人の多くは、報酬の不足や今後何に期待すればいいかわからないと言っています。前回の防具を入手したら、次の防具は同じ物の色違いだったので100位以内を目指す理由がありませんでした。公式トーナメントの話も時々聞きますが、まだあまり情報がありません。今後のフィーストでは何を楽しみにすればいいでしょうか?
吉田P:
報酬は既に見直しを始めていて、プレイヤーに満足してもらえるようなものを今後提供していけるようにしたいと思っています。
リージョンごとに1位を決めるトーナメントを開催できるようにしたいと思っていて、今それの準備に忙しいです。公式トーナメントを行うには、ルールをきっちりと設定する必要があり(どのデバイスを使えるか等)、不正対策もしなければいけません。時間がかかっていてすみませんが、もう少しお待ちください。
Happy:動機付けとしてはトーナメントをやるしかない。報酬を良くするといろんなスレッドが炎上するし、一度報酬を取った人はもうやらなくなる。それにロールによって上位への入りやすさが違うから、全体で上位100人ではなくて、ロールごとに何人とかにした方がいい。
Balana:トーナメントをオンラインでやるなら、スピードハックとかACTとか、今のシステムだといろいろ穴がある。
Q. フラッグ戦や小規模のフロントライン(8対8)を実装する可能性はあるのでしょうか?
吉田P:
無いとは言い切りませんが、比較的好評だった「ライバルウィングス」の次のバージョンに向けて今は開発を進めています。これもさらに情報を出せるまでにはもう少し時間がかかりますが、楽しみにしていてください。
Happy:ライバルウィングズが好評だったのは最初の数日で、その後はみんなシールロックと砕氷戦に帰っていった。 ※海外ではRWのシャキ待ち時間がカンストの999:59まで到達したSSが最近出ています
Ethys:自分はしばらくはやってたけど、しばらくやって終わり。
Happy:数ヶ月前に新しいシールロックのマップを作ってるって聞いたはずなんだけど、今度は次のライバルウィングズって言われて悲しい。
その他
Q. レイドレースはメジャーパッチごとにさらに注目されるようになってきたように思います。今回は4層の最速クリア3チームを称える公式ツイートもありました。開発チームはレイドレースはどの程度見ているのでしょうか?誰か専門に見ている人がいるのですか?
吉田P:
レイド実装後には、どのプレイヤー/FC/チームがどのボスとどうやって戦っているのかのログを自動的に監視できるツールで見ています。同時に、配信があれば配信も見ていますし、運営チームはレイドレースに参加しているチームのSNSでの発言にも注意しています。
レイドレースが終わったら、ログの結果を見るだけではなく、手動で詳細をチェックしています。どのチームが、どんな方法で、いつクリアしたのか等を全て確認しているので、そのため発表までに少し時間がかかります。
いずれにしても、我々はレイドレースは楽しく見守っています。次の絶のレースもとても楽しみにしています!
Frosty:次の絶では吉Pがモニターを5個くらい並べて、ポップコーンを食べながら配信を見てる姿が想像できる。
Happy:絶実装当日の吉Pの様子を映しているだけの放送が見たい。
Q. 多くのコミュニティのウェブ開発者はAPIを希望しています。Blizzard社などは提供していますが、コミュニティの独自の発展のために今後行う予定はありませんか?例えば、自分のキャラクターが特定のボスをいつ倒したか記録できるサイトなどを作れるようになったり。
吉田P:
残念ながら、Web APIを公式に提供する予定は現状ありません。スクエニのポリシー違反だからという理由ではなく、ウェブ関連のチームは他に開発の予定で忙しいので、APIの配布と維持のための時間がありません。
FF14のコンパニオンアプリの開発を進めていて、もうすぐPLLなどで紹介できると思います。これが落ち着いたら、モグステーションの大型アプデが控えているので、それが終わったら手をつけられるかもしれません。でも、また違うアイデアが浮かんだら、そちらを優先することになると思いますが…
Ethys:コンパニオンアプリってずっと昔から言ってるよね。やるならやるで、リソースがなくてできないならユーザーにやらせてほしい。
Balana:アドオンもやるって言ってて、やらないことになったしね。
Frosty:最後の文からして、多分Web APIが来ることはないね。コンパニオンアプリの情報は次のPLLに期待かな。
Balana:PLL「などで」って言ってるから、次のPLLとは限らないよ。
Q. ブリッツボールはどうなったんですか?
吉田P:
2つのプランがあるのですが、まだ保留中です。
1つ目のアイデアは、FF10のブリッツボールをほぼそのまま持ってくることです。これがいいって言う人はたくさんいると思いますが、1回やったら飽きてしまう人が多いのではという懸念があります。MMORPGの中で遊ぶコンテンツとしては、1プレイの時間が長すぎるからです。アラガントームストーンを報酬にしてもいいですが、トームストーンを集めたければもっと時間効率のいいことをするでしょう。例えば報酬に特別な水着を入れたとしても、取った時点で遊ばなくなってしまうでしょう。経験上、ゲームとしては面白くても、MMORPGでそれがうまくいくとは限らないとわかっています。
もう1つのアイデアは、NPCを各地から集めて自分のチームを作るというMMORPG様のブリッツボールにすることです。作ったチームを試合に派遣して、トレーニングによって強化していきます。キャラ育成やシミュレーションゲームのような感じです。MMORPGではこのようなゲームデザインの方がうまく行くと思ってますが、「こんなのブリッツボールじゃない!」というフィードバックがたくさん来ると思うので、頭が痛いです。
何かいいアイデアはないでしょうか? :(
Frosty:宿題を出されたけど、どうしよう?
Happy:いいアイデアがあるよ。もうやめよう。6-7ヶ月前にも2プランあるって言ってたよね?
Balana:冒険者小隊でブリッツボールをやればいい。それか4対4の対戦で、人が足りなければ枠をNPCで埋めるとか。結構面白いと思うんだけど。