海外のスクエニ関連情報サイト「Nova Crystallis」による吉田P/Dへのインタビューです。
記事が掲載されたのは今日ですが、インタビューが行われたのは2017年11月上旬だと思われます。
(絶バハのワールド2ndクリアが本日出た、と吉田Pが回答しているため)
Nova Crystallis - Catching up with Final Fantasy XIV Stormblood producer/director Naoki Yoshida
紅蓮のリベレーターが6月にリリースされ、今はパッチ4.1、4.18と進んでいます。
アップデートへの反応はどうでしたか?
まず、紅蓮の成功は、開発チームだけではなく、運営チームや、PR/マーケティングチームなどのおかげです。
月額課金者の数は新生以降の最高記録を更新しました。これは予想外でした。
我々にとって嬉しい結果でしたが、同時に大きな驚きでした。
ビジネス面での成功だけでなく、FF14はメタスコア90点以上という評価を頂きました。
このような高い点数はMMORPGではかなり珍しいことです。
紅蓮のリベレーターのコンテンツは非常によくできていると誇りに思っています。
この勢いをキープして前進していきたいと思います。
このため、新しいアイデアをどんどん考え、次の拡張へ向けて計画を進めています。
レイドのオメガ編では、エクスデスなどFF5から来ているデザインが多いですが、
今後のアップデートやコンテンツでさらにFF5関連のものは増えて行きますか?
様々な憶測や期待がありますが、今はネタバレしないでおきます。
新しいボスを追加するときには、どのようにゲーム内に組み込むかだけでなく、ストーリーも重視しています。
ジョブはこれからも追加し続けたい、尽きることはないと以前おっしゃっていました。
FFシリーズではこれまでにたくさんのジョブが登場していますが、FF14オリジナルのジョブを追加する予定はありますか?
FFシリーズには長い歴史があり、ジョブもたくさん存在しています。オリジナルジョブを作るより、これまでのシリーズで登場しているものをまず見て行きたいと思います。
新ジョブをデザインするときには、システムがユニークであることと、新しいゲーム体験をもたらせるという2点が基本となります。
もしこれをベースに辿り着いたアイデアが、過去のFFシリーズで登場したことのないものであれば、FF14オリジナルの新ジョブとして実装するかもしれません。
でも、シリーズの既存ジョブを思い出させる要素があるとしたら、FFファンに理解されやすいように既存ジョブの名前をつけると思います。
その方がファイナルファンタジー全般にとって有益だと思います。
紅蓮の追加ジョブのロールは両方ともDPSでしたが、今後バランスを取るためにタンクやヒーラー職を追加するつもりはありますか?
もちろん、将来的にヒーラーやタンクのジョブを追加する可能性はあります。
FF11には同じヴァナ・ディールを舞台としたFFグランドマスターズがありますが、これとは別に、FF11のスマホ版がネクソンによって開発されているという発表が以前ありました。
この「FF11リブート」の進捗はどうなっているのでしょうか?FF14も同様に関連するスマホゲームやアプリが出る予定はあるのでしょうか?
FF11のモバイル版は、現在バトルシステムの調整中です。時期が来たら、次の大きな発表ができるでしょう。
FF14については、ライブラエオルゼアのアプリに集中したいので、そのようなモバイル版コンテンツは予定していません。
絶バハムート討滅戦がクリアされた日数は想定と比べてどうでしたか?
こういうコンテンツをもっと作りたいと思いますか?
また、プレイする人は少ないのに、なぜ開発チームはこのような高難易度コンテンツを作ることにしたのでしょうか?
絶はこれまでにみんなが見たことのあるバトルコンテンツを超高難易度にしたものです。
これがコンセプトで、今後もこの方針で行きたいと考えています。
今のレイドもノーマルと零式があり、難易度を下げたことで挑戦するプレイヤーの数は増えました。
しかし、一部の人たちは非常にプレイヤースキルが高く、満足してもらえるコンテンツがありませんでした。
高PSの人たちはスキルを自慢したいかもしれません。
それにゲームにスタープレイヤーが必要だと思ったので、絶モードの追加は大事でした。
ものすごく難しいコンテンツを実装すると、遊んではもらえるかもしれませんが、モチベが下がってしまう可能性もありました。そのため、クリアにかかる日数を事前に予想することはできませんでした。
結果としては、一番いいタイミングでクリアしてもらえたと思います。
もしこれ以上長かったら、後続組は挑戦自体をやめてしまったかもしれません。
実は今日ワールド2ndのクリアが出ましたが、彼らもモチベーションや集中力の維持が大変だったと思います。
配信している人や配信を見ている人についても同じです。だからちょうどいいタイミングでした。
これに関してもう1つ気になることがあります。
バランス調整には何人くらいが関わっていて、「難しいけど難しすぎない」というポイントにたどり着くまでどのくらいかかるのですか?
基本的にはFF14のバランス調整は全て計算で行っています。
戦闘のデフォルトの計算式はシンプルで、最大DPSとそこに何%の余裕を持たせるかを自由に設定することができます。
例えば最大DPSからさらに高い要求に設定してしまうと、単純にクリア不能になります。
シンプルな計算式があることで、コンテンツが作りやすくなっています。
実は、モンスター設計チームとバトルチームのメンバーは、とてもプレイヤースキルの高い人たちです。
デバッグは他のチームが行っていますが、バランス調整はモンスターチームとバトルチームがしています。
コンテンツをフェーズ毎にプレイして、その後に物理的にクリア可能かどうかのテストをしています。
あとはプレイヤースキル次第です。バランス調整はそのように行っています。
そのため、開発チームにはPSが高い人しか入れません。FF14のバトルチームは特にそうです。
いい質問なので補足しておくと、次の絶も既に計画していて、パッチ4.3実装を目標に開発を進めています。
ハウジングについて。パッチ4.1では追加された土地にプレイヤーが殺到し、多くの人にとって不満な結果になりました。
今後のハウジングコンテンツの開発にどのように活かしたいですか?
既にハウジングを所有している人が、追加で土地を欲しがりました。
我々はハウジング所持者数の把握と、購入希望者数の想定がうまくできていませんでした。
これが4.1でのハウジング問題から学んだことです。
転売目的のプレイヤーは別として、ハウジングを購入するためにギルをがんばって貯めている人はたくさんいます。
ハウジングは、ゲーム内で購入できる最も高価なものなので、金策をするためのモチベーションになっています。
現在は統計やプレイヤーデータを集めているところです。
新しい土地を追加するだけでなく、ハウジングを所持していない人でも不利益にならないような新しいシステムの開発も進めています。
FF15とのコラボ予定はどうなっていますか?また、NieR:Automataのコラボは検討しますか?
現在ニーアとのコラボ予定はありません。FF15のコラボはちゃんと予定しています。
新しいアップデートや拡張を実装するにあたり、以前より慣れてきて楽になったと思いますか?
それとも新しいものを追加していくので大変ですか?
開発チームがペースやパターンに慣れてきたというのは確実にあります。
ただ、同じものを繰り返し作るだけでは、プレイヤーも開発者も飽きてしまいます。
そのため開発チームには新しい挑戦や目標を与える必要があります。
楽しさや驚きをプレイヤーに提供するために、開発チームは自然と新しいアイデアを思いつく傾向があります。
やりすぎで私が止めに入ることもあります。
開発チームは新しいものを作ることにとても情熱的なのですが、決まった期限内に作らなければいけないので、とても面白いアイデアでもスケジュールに間に合わなければ断念しなければいけないのです。
FF11はかなり昔にリリースされましたが、サービス終了の予定は発表されていません。
FF14が出てからも7年経ちますが、次のファイナルファンタジーのMMOを開発するためにFF11のサポートが終了するということはありますか?
個人的な見解としては、1つの会社内で複数のMMOを継続していくのは少し不自然だと思います。
でももちろんFF11は、ゲームを愛してくれるプレイヤーがいる間は、サービスを続けなければいけません。
我々は各ゲームは個別のタイトルとして考えています。
例えばもしFF20がMMORPGであっても、それ自体がFF11のサービスに影響を与えることはないでしょう。
記事が掲載されたのは今日ですが、インタビューが行われたのは2017年11月上旬だと思われます。
(絶バハのワールド2ndクリアが本日出た、と吉田Pが回答しているため)
Nova Crystallis - Catching up with Final Fantasy XIV Stormblood producer/director Naoki Yoshida
紅蓮のリベレーターが6月にリリースされ、今はパッチ4.1、4.18と進んでいます。
アップデートへの反応はどうでしたか?
まず、紅蓮の成功は、開発チームだけではなく、運営チームや、PR/マーケティングチームなどのおかげです。
月額課金者の数は新生以降の最高記録を更新しました。これは予想外でした。
我々にとって嬉しい結果でしたが、同時に大きな驚きでした。
ビジネス面での成功だけでなく、FF14はメタスコア90点以上という評価を頂きました。
このような高い点数はMMORPGではかなり珍しいことです。
紅蓮のリベレーターのコンテンツは非常によくできていると誇りに思っています。
この勢いをキープして前進していきたいと思います。
このため、新しいアイデアをどんどん考え、次の拡張へ向けて計画を進めています。
レイドのオメガ編では、エクスデスなどFF5から来ているデザインが多いですが、
今後のアップデートやコンテンツでさらにFF5関連のものは増えて行きますか?
様々な憶測や期待がありますが、今はネタバレしないでおきます。
新しいボスを追加するときには、どのようにゲーム内に組み込むかだけでなく、ストーリーも重視しています。
ジョブはこれからも追加し続けたい、尽きることはないと以前おっしゃっていました。
FFシリーズではこれまでにたくさんのジョブが登場していますが、FF14オリジナルのジョブを追加する予定はありますか?
FFシリーズには長い歴史があり、ジョブもたくさん存在しています。オリジナルジョブを作るより、これまでのシリーズで登場しているものをまず見て行きたいと思います。
新ジョブをデザインするときには、システムがユニークであることと、新しいゲーム体験をもたらせるという2点が基本となります。
もしこれをベースに辿り着いたアイデアが、過去のFFシリーズで登場したことのないものであれば、FF14オリジナルの新ジョブとして実装するかもしれません。
でも、シリーズの既存ジョブを思い出させる要素があるとしたら、FFファンに理解されやすいように既存ジョブの名前をつけると思います。
その方がファイナルファンタジー全般にとって有益だと思います。
紅蓮の追加ジョブのロールは両方ともDPSでしたが、今後バランスを取るためにタンクやヒーラー職を追加するつもりはありますか?
もちろん、将来的にヒーラーやタンクのジョブを追加する可能性はあります。
FF11には同じヴァナ・ディールを舞台としたFFグランドマスターズがありますが、これとは別に、FF11のスマホ版がネクソンによって開発されているという発表が以前ありました。
この「FF11リブート」の進捗はどうなっているのでしょうか?FF14も同様に関連するスマホゲームやアプリが出る予定はあるのでしょうか?
FF11のモバイル版は、現在バトルシステムの調整中です。時期が来たら、次の大きな発表ができるでしょう。
FF14については、ライブラエオルゼアのアプリに集中したいので、そのようなモバイル版コンテンツは予定していません。
絶バハムート討滅戦がクリアされた日数は想定と比べてどうでしたか?
こういうコンテンツをもっと作りたいと思いますか?
また、プレイする人は少ないのに、なぜ開発チームはこのような高難易度コンテンツを作ることにしたのでしょうか?
絶はこれまでにみんなが見たことのあるバトルコンテンツを超高難易度にしたものです。
これがコンセプトで、今後もこの方針で行きたいと考えています。
今のレイドもノーマルと零式があり、難易度を下げたことで挑戦するプレイヤーの数は増えました。
しかし、一部の人たちは非常にプレイヤースキルが高く、満足してもらえるコンテンツがありませんでした。
高PSの人たちはスキルを自慢したいかもしれません。
それにゲームにスタープレイヤーが必要だと思ったので、絶モードの追加は大事でした。
ものすごく難しいコンテンツを実装すると、遊んではもらえるかもしれませんが、モチベが下がってしまう可能性もありました。そのため、クリアにかかる日数を事前に予想することはできませんでした。
結果としては、一番いいタイミングでクリアしてもらえたと思います。
もしこれ以上長かったら、後続組は挑戦自体をやめてしまったかもしれません。
実は今日ワールド2ndのクリアが出ましたが、彼らもモチベーションや集中力の維持が大変だったと思います。
配信している人や配信を見ている人についても同じです。だからちょうどいいタイミングでした。
これに関してもう1つ気になることがあります。
バランス調整には何人くらいが関わっていて、「難しいけど難しすぎない」というポイントにたどり着くまでどのくらいかかるのですか?
基本的にはFF14のバランス調整は全て計算で行っています。
戦闘のデフォルトの計算式はシンプルで、最大DPSとそこに何%の余裕を持たせるかを自由に設定することができます。
例えば最大DPSからさらに高い要求に設定してしまうと、単純にクリア不能になります。
シンプルな計算式があることで、コンテンツが作りやすくなっています。
実は、モンスター設計チームとバトルチームのメンバーは、とてもプレイヤースキルの高い人たちです。
デバッグは他のチームが行っていますが、バランス調整はモンスターチームとバトルチームがしています。
コンテンツをフェーズ毎にプレイして、その後に物理的にクリア可能かどうかのテストをしています。
あとはプレイヤースキル次第です。バランス調整はそのように行っています。
そのため、開発チームにはPSが高い人しか入れません。FF14のバトルチームは特にそうです。
いい質問なので補足しておくと、次の絶も既に計画していて、パッチ4.3実装を目標に開発を進めています。
ハウジングについて。パッチ4.1では追加された土地にプレイヤーが殺到し、多くの人にとって不満な結果になりました。
今後のハウジングコンテンツの開発にどのように活かしたいですか?
既にハウジングを所有している人が、追加で土地を欲しがりました。
我々はハウジング所持者数の把握と、購入希望者数の想定がうまくできていませんでした。
これが4.1でのハウジング問題から学んだことです。
転売目的のプレイヤーは別として、ハウジングを購入するためにギルをがんばって貯めている人はたくさんいます。
ハウジングは、ゲーム内で購入できる最も高価なものなので、金策をするためのモチベーションになっています。
現在は統計やプレイヤーデータを集めているところです。
新しい土地を追加するだけでなく、ハウジングを所持していない人でも不利益にならないような新しいシステムの開発も進めています。
FF15とのコラボ予定はどうなっていますか?また、NieR:Automataのコラボは検討しますか?
現在ニーアとのコラボ予定はありません。FF15のコラボはちゃんと予定しています。
新しいアップデートや拡張を実装するにあたり、以前より慣れてきて楽になったと思いますか?
それとも新しいものを追加していくので大変ですか?
開発チームがペースやパターンに慣れてきたというのは確実にあります。
ただ、同じものを繰り返し作るだけでは、プレイヤーも開発者も飽きてしまいます。
そのため開発チームには新しい挑戦や目標を与える必要があります。
楽しさや驚きをプレイヤーに提供するために、開発チームは自然と新しいアイデアを思いつく傾向があります。
やりすぎで私が止めに入ることもあります。
開発チームは新しいものを作ることにとても情熱的なのですが、決まった期限内に作らなければいけないので、とても面白いアイデアでもスケジュールに間に合わなければ断念しなければいけないのです。
FF11はかなり昔にリリースされましたが、サービス終了の予定は発表されていません。
FF14が出てからも7年経ちますが、次のファイナルファンタジーのMMOを開発するためにFF11のサポートが終了するということはありますか?
個人的な見解としては、1つの会社内で複数のMMOを継続していくのは少し不自然だと思います。
でももちろんFF11は、ゲームを愛してくれるプレイヤーがいる間は、サービスを続けなければいけません。
我々は各ゲームは個別のタイトルとして考えています。
例えばもしFF20がMMORPGであっても、それ自体がFF11のサービスに影響を与えることはないでしょう。