海外のサブステ等計算チーム『Theoryjerks』の1人であるOrinxさんによる
ヒラのDH関連の計算をしているReddit投稿があったので内容を紹介します。
翻訳元:スレッド名「ヒラでDHを入れていいのはムーンキーパーだけ」
Reddit - Only moon cats healers should be melding direct hit
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多くの人がヒーラーで雄略より天眼のマテリアを入れることを勧めているので、ダイレクトヒットによるDPS上昇率がヒール量の低下率と比較してどれほど小さいものかを説明しようと思います。
ヒーラーはDHをはめるべきではない というわけではなく、既に高いDPSを出せていて相方ヒーラーとうまく連携が取れているという前提がなければ、意思を入れた方がいいということです。
ここではDHによるDPSの上昇量がいかに誤差レベルであるかを示すために、ヒーラーで軽視されがちな要素である「オートアタック」および「種族値」と比較します。
オートアタック:
ヒラが戦闘中に常時AAが届く距離にいた場合、どのくらいDPSが上がるのでしょうか。
この計算をするためには、ヒラ武器の物理基本性能、各ジョブのSTRの職補正値、そしてキャストの合間にAAがどの程度入るか、という3つの情報が必要です。
ゲーム内ではヒーラーの武器の物理性能は表示されていませんが、データ上は存在しています。
これは解析サイトにも記載されているので、検索すると出てきます。
例えば源氏の占星武器はこちらです。IL345のヒラの武器は全て物理性能100です。
ジョブごとのSTR職補正を出すのはもう少し難しいです。職補正とは、この値によってジョブのメインステータスの値が決定し、またダメージ計算式において武器の基本性能に掛ける数値です。
既に計算済みのデータを使うか、もしくは「種族差を抜いたメインステ/DET*100」で算出できます。
下記が自分が計算した表(2シート目。古いが職補正値は現在も有効)から持ってきたヒラ3職のSTRとMNDの職補正です。
Statjobmod:職補正
※ちなみに鍛冶のSTR補正値は105、甲冑は100、それ以外のクラフターは90です
次にストンガ/魔炎法/マレフィガを詠唱しながらどれだけAAを入れられるか計算します。
AAは詠唱の合間か、キャストが確定してからの滑り撃ちが可能な時間にしか発生しません。
次の前提をもとに、各ヒーラージョブで簡単に計算をしてみました。
・先行入力した次の詠唱が始まるまでに140ミリ秒のラグがある。
・滑り撃ちが可能な時間は420ミリ秒。計算に使用したデータ
・DoTおよびストンガ/魔炎法/マレフィガしか使用していないものとする。
・GCDは2.42秒とする。現状のヒラ装備ではこのGCDに必要なSS849より低くなることはほぼない。
この前提で計算すると、白は戦闘時間の33%AAが入り、占星と学者は28.4%入ります。
アビリティによるGCD食い込みがあったり、詠唱時間が短かったり、先行入力が完璧にできていなかったり、迅速魔/ライトスピードを使ったり、ルインラのようなインスタントDPSスキルを使えば、AAが入る時間の割合はもっと高くなります。
AAによるDPSを算出するために、AAの遅延を除外し、3秒ごとに威力100が入ることとします。
サブステによるDPS上昇率は一律とすると、極振りでいずれもAAのDPSが11-13%上昇します。
現状ほぼ全てのPTで斬耐性低下持ちがいるので、占の場合は敵に10%の斬耐性低下デバフがあることとします。(占星のAAは斬属性です。カードで切ってます)
この計算の結果、AAによるDPSは 白で6.5、学で12.4、占で5.2 となります。
Logsの零式1層のPerf 90を基準に、AAを常時入れた場合に何%DPSが上昇するか計算すると、
白で0.29%、学で0.53%、占で0.29% となります。
種族値:
これまで散々ヒーラーで種族値は重要ではないと言われてきましたが、実際どうなのでしょうか。
最終装備でどの程度種族値による差が出るか見てみましょう。
ほとんどの最終装備例では新式アクセが0~2個なので、0/1/2個の新式アクセがある状態で計算してみます。
種族の初期値は20を基準として、-2~+3です。
MNDが最も高い23の種族は、ムーンキーパー/アウラ・レン/デューンフォークです。
※詳細は4.0種族ごとの初期ステータス一覧参照
最終装備でのMND値:
新式0個 2158 + 初期値 335 + 特性 48 + PTボーナス 76 = 2617 MND
新式1個 2144 + 初期値 335 + 特性 48 + PTボーナス 75 = 2602 MND
新式2個 2130 + 初期値 335 + 特性 48 + PTボーナス 75 = 2588 MND
ダメージ計算式のメインステ部分を利用して、種族値ごとのダメージを計算します。
AP:攻撃力
MNDの初期値が18しかない種族は、23ある種族に比べて、DPSが最大で0.185%下がることになります。
DH vs DET:
AAおよび幻想薬によってDPSがどのくらい上がるかが判明した所で、ダイレクトヒットと意思の比較をしてみましょう。これには2つの例を使用します。
・マテリア:天眼vs雄略、装備の意思なし+新式アクセ1つ
・マテリア:天眼vs雄略、装備の意思が最大値の半分
DHを入れると、意思を入れた場合に比べて、DPSが0.3~0.5%上昇し、ヒール量が4.6%減少します。
ほとんどのヒーラーはDH以外にもクリやSSを入れると思うので、各自の装備で試してみたければ、こちらの装備比較表に入れてみて下さい。(コピーを作成して使用)
常時AAを入れて高MNDの種族を使っていないのであれば、DHを入れない場合と同じくらいDPSのロスがあり、他のサブステの代わりにDHを入れるとヒール量も下がります。
ヒーラーでDHを入れるなと言っているわけではありません。最適化していればヒール量が4.6%下がったところでヒールスキルを使用する回数は変わらないでしょう。(自分自身もある程度DHを入れています)
しかし、DHを入れるのは他を全て最適化した後に行うべきであって、DPSを出したいならまず他の方法を先に検討した方がいいということです。
まとめ:ムーンキーパーに幻想するか、AAを入れるようにすると、意思の代わりにDHを入れるのと同等の効果があり、ヒール量も下がらずに済みます。
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スレッドのコメント欄での補足:
Q.
DHを入れているヒラはLogsで大幅にDPSが上がっている。PTのシナジーバフがあるバースト時に強い。意思を入れるのもそこそこ強いが、TA記録ではDH盛りのヒラに勝てない。
A.
DHはDPSのブレが大きくなります。PTのバーストタイミングでDH運が良ければDPSが高くなり、運が悪ければ意思盛りよりも低くなります。
FFLogsで上位を取りたいのであればDH盛りです。複数回クリアして、調子の良かった回を上げることになります。
Q.
学者ならクリなのでは?
A.
源氏の学本にはクリが付いているので、クリ最優先で問題ありません。
(クリは多ければ多いほどDPS上昇率が高くなる)
クリが既に最大値ついている装備部位で、DHか意思のどちらかを入れるかとなった場合に、DHを選択する人が多いことからこの解説を書きました。
Q.
人種差別では?通報します。
A.
最強構成にはアウラ・ゼラ、サンシーカー、ムーンキーパーの3種族しか必要ありません。
ヒラのDH関連の計算をしているReddit投稿があったので内容を紹介します。
翻訳元:スレッド名「ヒラでDHを入れていいのはムーンキーパーだけ」
Reddit - Only moon cats healers should be melding direct hit
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多くの人がヒーラーで雄略より天眼のマテリアを入れることを勧めているので、ダイレクトヒットによるDPS上昇率がヒール量の低下率と比較してどれほど小さいものかを説明しようと思います。
ヒーラーはDHをはめるべきではない というわけではなく、既に高いDPSを出せていて相方ヒーラーとうまく連携が取れているという前提がなければ、意思を入れた方がいいということです。
ここではDHによるDPSの上昇量がいかに誤差レベルであるかを示すために、ヒーラーで軽視されがちな要素である「オートアタック」および「種族値」と比較します。
オートアタック:
ヒラが戦闘中に常時AAが届く距離にいた場合、どのくらいDPSが上がるのでしょうか。
この計算をするためには、ヒラ武器の物理基本性能、各ジョブのSTRの職補正値、そしてキャストの合間にAAがどの程度入るか、という3つの情報が必要です。
ゲーム内ではヒーラーの武器の物理性能は表示されていませんが、データ上は存在しています。
これは解析サイトにも記載されているので、検索すると出てきます。
例えば源氏の占星武器はこちらです。IL345のヒラの武器は全て物理性能100です。
ジョブごとのSTR職補正を出すのはもう少し難しいです。職補正とは、この値によってジョブのメインステータスの値が決定し、またダメージ計算式において武器の基本性能に掛ける数値です。
既に計算済みのデータを使うか、もしくは「種族差を抜いたメインステ/DET*100」で算出できます。
下記が自分が計算した表(2シート目。古いが職補正値は現在も有効)から持ってきたヒラ3職のSTRとMNDの職補正です。
Base mainstat = int(statjobmod*basedet/100) Base damage = int(statjobmod*basedet/1000) |
ジョブ | STR職補正 | 基本STR | 基本物理攻撃 | MND職補正 | 基本MND | 基本魔法攻撃 |
---|---|---|---|---|---|---|
白 | 55 | 160 | 16 | 115 | 335 | 33 |
学 | 90 | 262 | 26 | 115 | 335 | 33 |
占 | 50 | 146 | 14 | 115 | 335 | 33 |
次にストンガ/魔炎法/マレフィガを詠唱しながらどれだけAAを入れられるか計算します。
AAは詠唱の合間か、キャストが確定してからの滑り撃ちが可能な時間にしか発生しません。
次の前提をもとに、各ヒーラージョブで簡単に計算をしてみました。
・先行入力した次の詠唱が始まるまでに140ミリ秒のラグがある。
・滑り撃ちが可能な時間は420ミリ秒。計算に使用したデータ
・DoTおよびストンガ/魔炎法/マレフィガしか使用していないものとする。
・GCDは2.42秒とする。現状のヒラ装備ではこのGCDに必要なSS849より低くなることはほぼない。
この前提で計算すると、白は戦闘時間の33%AAが入り、占星と学者は28.4%入ります。
アビリティによるGCD食い込みがあったり、詠唱時間が短かったり、先行入力が完璧にできていなかったり、迅速魔/ライトスピードを使ったり、ルインラのようなインスタントDPSスキルを使えば、AAが入る時間の割合はもっと高くなります。
AAによるDPSを算出するために、AAの遅延を除外し、3秒ごとに威力100が入ることとします。
サブステによるDPS上昇率は一律とすると、極振りでいずれもAAのDPSが11-13%上昇します。
現状ほぼ全てのPTで斬耐性低下持ちがいるので、占の場合は敵に10%の斬耐性低下デバフがあることとします。(占星のAAは斬属性です。カードで切ってます)
この計算の結果、AAによるDPSは 白で6.5、学で12.4、占で5.2 となります。
Logsの零式1層のPerf 90を基準に、AAを常時入れた場合に何%DPSが上昇するか計算すると、
白で0.29%、学で0.53%、占で0.29% となります。
種族値:
これまで散々ヒーラーで種族値は重要ではないと言われてきましたが、実際どうなのでしょうか。
最終装備でどの程度種族値による差が出るか見てみましょう。
ほとんどの最終装備例では新式アクセが0~2個なので、0/1/2個の新式アクセがある状態で計算してみます。
種族の初期値は20を基準として、-2~+3です。
MNDが最も高い23の種族は、ムーンキーパー/アウラ・レン/デューンフォークです。
※詳細は4.0種族ごとの初期ステータス一覧参照
最終装備でのMND値:
新式0個 2158 + 初期値 335 + 特性 48 + PTボーナス 76 = 2617 MND
新式1個 2144 + 初期値 335 + 特性 48 + PTボーナス 75 = 2602 MND
新式2個 2130 + 初期値 335 + 特性 48 + PTボーナス 75 = 2588 MND
ダメージ計算式のメインステ部分を利用して、種族値ごとのダメージを計算します。
(100+int((AP-292) * 10000/(80 * 292))) |
アクセ | -2 | -1 | 0 | +1 | +2 | +3 |
---|---|---|---|---|---|---|
新式2個 | 1082 | 1082 | 1082 | 1083 | 1083 | 1084 |
新式1個 | 1088 | 1088 | 1088 | 1089 | 1089 | 1090 |
新式0個 | 1094 | 1094 | 1095 | 1095 | 1096 | 1096 |
アクセ | -2 | -1 | 0 | +1 | +2 | +3 |
---|---|---|---|---|---|---|
新式2個 | -0.185% | -0.185% | -0.185% | -0.092% | -0.092% | 0% |
新式1個 | -0.183% | -0.183% | -0.183% | -0.092% | -0.092% | 0% |
新式0個 | -0.182% | -0.182% | -0.091% | -0.091% | 0% | 0% |
MNDの初期値が18しかない種族は、23ある種族に比べて、DPSが最大で0.185%下がることになります。
DH vs DET:
AAおよび幻想薬によってDPSがどのくらい上がるかが判明した所で、ダイレクトヒットと意思の比較をしてみましょう。これには2つの例を使用します。
・マテリア:天眼vs雄略、装備の意思なし+新式アクセ1つ
・マテリア:天眼vs雄略、装備の意思が最大値の半分
サブステ | DPS上昇率 | ヒール量上昇率 |
---|---|---|
768 DH / 0 Det | 4.90% | 0.00% |
0 DH / 768 Det | 4.60% | 4.60% |
768 DH / 966 Det | 10.88% | 5.70% |
0 DH / 1734 Det | 10.30% | 10.30% |
DHを入れると、意思を入れた場合に比べて、DPSが0.3~0.5%上昇し、ヒール量が4.6%減少します。
ほとんどのヒーラーはDH以外にもクリやSSを入れると思うので、各自の装備で試してみたければ、こちらの装備比較表に入れてみて下さい。(コピーを作成して使用)
常時AAを入れて高MNDの種族を使っていないのであれば、DHを入れない場合と同じくらいDPSのロスがあり、他のサブステの代わりにDHを入れるとヒール量も下がります。
ヒーラーでDHを入れるなと言っているわけではありません。最適化していればヒール量が4.6%下がったところでヒールスキルを使用する回数は変わらないでしょう。(自分自身もある程度DHを入れています)
しかし、DHを入れるのは他を全て最適化した後に行うべきであって、DPSを出したいならまず他の方法を先に検討した方がいいということです。
まとめ:ムーンキーパーに幻想するか、AAを入れるようにすると、意思の代わりにDHを入れるのと同等の効果があり、ヒール量も下がらずに済みます。
_______________
スレッドのコメント欄での補足:
Q.
DHを入れているヒラはLogsで大幅にDPSが上がっている。PTのシナジーバフがあるバースト時に強い。意思を入れるのもそこそこ強いが、TA記録ではDH盛りのヒラに勝てない。
A.
DHはDPSのブレが大きくなります。PTのバーストタイミングでDH運が良ければDPSが高くなり、運が悪ければ意思盛りよりも低くなります。
FFLogsで上位を取りたいのであればDH盛りです。複数回クリアして、調子の良かった回を上げることになります。
Q.
学者ならクリなのでは?
A.
源氏の学本にはクリが付いているので、クリ最優先で問題ありません。
(クリは多ければ多いほどDPS上昇率が高くなる)
クリが既に最大値ついている装備部位で、DHか意思のどちらかを入れるかとなった場合に、DHを選択する人が多いことからこの解説を書きました。
Q.
人種差別では?通報します。
A.
最強構成にはアウラ・ゼラ、サンシーカー、ムーンキーパーの3種族しか必要ありません。