英語の公式ブログに、マイケル・コージ・フォックスさんのインタビューへのリンクがあったので、主な質問と回答を翻訳してみました。
元記事: MrHappy's FFXIV Stormblood: Lore Interview w/ Koji Fox From PAX West
Q. FF14の音楽について、特に歌詞についての質問です。まず、『ライズ ~機工城アレキサンダー:天動編~』を作詞したのとラップを歌ったのは両方Kojiさんなんですか?
ライズの歌詞はもちろん私が書きました。
ある日オフィスに祖堅さんが入ってきて、「ラップみたいなのをやりたいんだけど・・・できるよね?」と。
日本に住んでる40歳の白人がラップできるわけないじゃん、と答えたんですが、うなずいてもう1回言われただけだったので、そこから自分の挑戦が始まりました。
ついでに説明しておくと、ほとんど全ての曲の歌詞はまず英語で書いてから他の言語に翻訳されます。普段はメロディーやビートが事前に与えられてから考えるんですが、今回はそうじゃありませんでした。
自分の中のヴァニラ・アイス(アメリカのラッパー)をがんばって目覚めさせる必要がありました。ヴァニラ・アイスを例に挙げたのは、ラップのスタイルと曲の展開の複雑さ、そして少しふざけた感じが合うからです。ゴブリンの歌なので、真面目すぎる内容だとだめです。でも、同時にアレキサンダーの最終決戦としての雰囲気も表現する必要がありました。
歌詞を書き終わったら、次はラップを歌うことを覚えなければいけませんでした。できるだけがんばってみて、ひどかったら祖堅さんが音声を直すからという話でした。
実際どうなったかというと、ビートとテンポに合わせるために、一部の言葉の音声がカットされました。
サントラCDの歌詞カードに記載されているのは元の歌詞ですが、実際に使われているものは少し違います。
例えば歌詞に書かれている「????」は実際は「ファッ○ング」でしたが、長すぎたので最終版ではカットされました。他にもtheのような短い言葉が結構カットされています。
それで、やっと曲の作成が終わって、他の仕事に移っていました。
そしたらEUのファンフェス直前になって、祖堅さんが「次のファンフェスでライズを演奏したいんだけど、ラップ歌えるよね?」と。この時にはもう完全に自分の中では忘れていて、全然練習していませんでした。無理だと言ったんですが、「もうやるってみんなに言っちゃったし、楽譜渡しちゃったから、あと2週間でよろしく!」
この時点でかなりやばいなって思って。ここからの2週間は、会社から家に帰るまでの約30分、曲を聴きながらラップを練習していました。公園を歩きながらボソボソ独り言を喋ってるので、通りすがりの人に見られて「この外人やべーよ」とか言われてましたね。
いろいろとカットされた後の歌詞に慣れないといけなかったので特に大変でした。元のカットされる前の歌詞しか歌ったことがなかったので、新しい曲を覚え直すような感じでした。
最終的に、EUのファンフェスではちゃんとラップを歌いましたよ。事前に録音したものに口パクしてただけだと思った人が多かったようですが、ちゃんと歌ってます。
Q. 証明するために今歌いますか?録音するので。
できるけど、またこの会場でうろうろしながら独り言を言うことになってしまうので遠慮しておきます!
Q. 各種BGMで、設定上は誰が歌っていることになっているのかと、それを決めるプロセスについて教えてください。ライズは万能のクイックシンクスが歌っているかと思いますが、ローカスや指数崩壊は誰が歌っているんでしょうか?
そうです、ライズはクイックシンクスです。いくつかのカットシーンのように、仲間のゴブリンを引き連れて光の戦士を倒そうとしています。
どうやって決めるかについては主にボスによります。セフィロトは明らかに自分で歌っていて、ソフィアはテンパードが歌っており後半で彼女自身も登場します。
ボスの性格によって大体決めていて、控えめだったり、短気だったり、単純に狂っていたり。どんなアプローチの歌詞にするかもこれに影響されています。イフリートのように歌詞がない方が良いような曲もあります。
指数崩壊とローカスを歌っているのは、ミーデとダヤンです。
Q. 世界設定本『Encyclopaedia Eorzea』の売上は想定外の大成功だったとのことですが、第二弾の製作は考えていますか?
(ため息)これについてはよく質問されます。ため息は作りたくないって意味じゃないです、ただ英語版であった多数の誤記について思い出してしまうだけです。
個人的には第二弾も是非作りたいです。売れるのは数百、良くても2000冊くらいだと思っていたんですが、予想をはるかに超える数を購入して頂きました。今まで本当にがんばってこの世界といろいろな設定を作ってきたので、何万人、何十万人という人々に興味を持ってもらえたことに感動しました。自分たちの作った世界がたくさんの人に魅力を感じてもらえて、買ってくれた人全てに心から感謝しています。
でもこの本を作るのには非常に長い時間がかかるというのは事実です。ゲームの開発も同時にやらなくてはいけないので、そこに追加で本を執筆するとなると、本当に忙しくて他に何もできません。
正直自分としては本の最後に索引を入れたかったんですが、過去に攻略本を編集していた織田さん曰く、人を追加で雇わないと無理でそれでもものすごく時間がかかるということだったので入れられませんでした。
要望は確実にあるので、いつか第二弾をやりたいと思っています。
あと、次は誤記を減らしたいです。(ため息)
Q. 最後に、フレンドからハグとキスをしてもらえるようお願いされたんですが、いいですか?
うーん、嫁と子供がいるので…君たち(北米運営チームのMatt、Adam)どう?
Matt:それだとPR的にあんまり効果がないと思います。
Adam:じゃあハグだけにしておきましょう。
元記事: MrHappy's FFXIV Stormblood: Lore Interview w/ Koji Fox From PAX West
Q. FF14の音楽について、特に歌詞についての質問です。まず、『ライズ ~機工城アレキサンダー:天動編~』を作詞したのとラップを歌ったのは両方Kojiさんなんですか?
ライズの歌詞はもちろん私が書きました。
ライズ ~機工城アレキサンダー:天動編~ Sonic boom, rings loud from the engines Ironclad murder gonna 'liminate the distance Ain't no 'landers gonna take us (no) Cold dustin' the flustered is super-cali ???? tageous ソニックブーム!青燐機関が爆音を奏でるぜ! 装甲殺戮兵器で急接近! 地上の者どもには 負けねぇぜ! 動揺した奴らを殺すなんて スーパーカリ????タジアス! Slow down (Stop!) Takin' no hits 'Cceleratin past us. blast us. fit to transmit (son) Son to the Father to the Maker's own way There's a method to the metal on the metal highway (yo) 減速せよ(急停止)損傷なく 加速して抜き去り 攻撃せよ 交信準備は完了だ! 息子から父へ そして創造主への道 機工城のハイウェイには 機工城の流儀があるんだぜ! Keepin' up the pace. (What?) Keepin' with the quickness Keep the lightning bottled, throttled, throttle to the finish x2 速度を保て(何だと?)高速状態を保て! 雷気を保て 終わるまでスロットルは全開だ! Movin', soothin', got nothing to prove and Pushin' all your buttons with a button pushing blue-hand Blue blazes, blue faces, Blue blood, blue truth gonna see you black and blue (right) 動作 沈静 自己主張ナシ 貴様のスイッチを全て押す 青い手が押してやる! 青い焔 青い顔 青い血(青い真実)が お前をシバき倒してやるぜ! Keepin' up the pace. (What?) Keepin' with the quickness Keep the lightning bottled, throttled, throttle to the finish x2 速度を保て(何だと?)高速状態で巡航だ! 雷気を保て 終わるまでスロットルは全開だ! Thirty thousand goblins gonna solve the goblins' problems, 'cause the Problems of the goblins goin' rotten till they solve 'em, yeah the Thirty thousand goblins gonna solve the goblins' problems, with a 'Splodin smashin' bashin' whackin' crackin' smackin' kind of chaos 三万のゴブリンたちがゴブリンたちの問題を解決する なぜなら ゴブリンたちの問題は 解決されるまで悪化する一方なのだから 三万のゴブリンたちが ゴブリンたちの問題を解決する! ドカッ!バシッ!バシッ!ビシッ!ビリッ!バシン!つまりは混沌! A to the L to the E X ander Gobbies gonna rise up, boom like thunder AからLへ・・・そして、E X ander! ゴブリンたちが立ち上がり 雷鳴のような衝撃を! Rise up and raise the iron roof off Now, Rise up and riot 'til the bomb drops Now, Rise up the time is right to sound off, so Rise with me, rise with me, rise with me (RISE UP!) Rise with me, rise with me, rise with me (RISE UP!) Rise with me, rise with me, rise with me RISE WITH ME 立ち上がれ!鉄の屋根をブッ飛ばせ! 立ち上がれ!爆弾投下まで大暴れ! 立ち上がれ!叫び声を上げる刻だ! 俺と共に 俺と共に 俺と共に 立ち上がれ! 俺と共に 俺と共に 俺と共に 立ち上がれ! 俺と共に 俺と共に 俺と共に 俺と共に立ち上がれ! Step back, the Blue's about to pull you under! 覚悟しろ!青の手がお前を 地の底に引きずり込むからな! |
ある日オフィスに祖堅さんが入ってきて、「ラップみたいなのをやりたいんだけど・・・できるよね?」と。
日本に住んでる40歳の白人がラップできるわけないじゃん、と答えたんですが、うなずいてもう1回言われただけだったので、そこから自分の挑戦が始まりました。
ついでに説明しておくと、ほとんど全ての曲の歌詞はまず英語で書いてから他の言語に翻訳されます。普段はメロディーやビートが事前に与えられてから考えるんですが、今回はそうじゃありませんでした。
自分の中のヴァニラ・アイス(アメリカのラッパー)をがんばって目覚めさせる必要がありました。ヴァニラ・アイスを例に挙げたのは、ラップのスタイルと曲の展開の複雑さ、そして少しふざけた感じが合うからです。ゴブリンの歌なので、真面目すぎる内容だとだめです。でも、同時にアレキサンダーの最終決戦としての雰囲気も表現する必要がありました。
歌詞を書き終わったら、次はラップを歌うことを覚えなければいけませんでした。できるだけがんばってみて、ひどかったら祖堅さんが音声を直すからという話でした。
実際どうなったかというと、ビートとテンポに合わせるために、一部の言葉の音声がカットされました。
サントラCDの歌詞カードに記載されているのは元の歌詞ですが、実際に使われているものは少し違います。
例えば歌詞に書かれている「????」は実際は「ファッ○ング」でしたが、長すぎたので最終版ではカットされました。他にもtheのような短い言葉が結構カットされています。
それで、やっと曲の作成が終わって、他の仕事に移っていました。
そしたらEUのファンフェス直前になって、祖堅さんが「次のファンフェスでライズを演奏したいんだけど、ラップ歌えるよね?」と。この時にはもう完全に自分の中では忘れていて、全然練習していませんでした。無理だと言ったんですが、「もうやるってみんなに言っちゃったし、楽譜渡しちゃったから、あと2週間でよろしく!」
この時点でかなりやばいなって思って。ここからの2週間は、会社から家に帰るまでの約30分、曲を聴きながらラップを練習していました。公園を歩きながらボソボソ独り言を喋ってるので、通りすがりの人に見られて「この外人やべーよ」とか言われてましたね。
いろいろとカットされた後の歌詞に慣れないといけなかったので特に大変でした。元のカットされる前の歌詞しか歌ったことがなかったので、新しい曲を覚え直すような感じでした。
最終的に、EUのファンフェスではちゃんとラップを歌いましたよ。事前に録音したものに口パクしてただけだと思った人が多かったようですが、ちゃんと歌ってます。
Q. 証明するために今歌いますか?録音するので。
できるけど、またこの会場でうろうろしながら独り言を言うことになってしまうので遠慮しておきます!
Q. 各種BGMで、設定上は誰が歌っていることになっているのかと、それを決めるプロセスについて教えてください。ライズは万能のクイックシンクスが歌っているかと思いますが、ローカスや指数崩壊は誰が歌っているんでしょうか?
そうです、ライズはクイックシンクスです。いくつかのカットシーンのように、仲間のゴブリンを引き連れて光の戦士を倒そうとしています。
どうやって決めるかについては主にボスによります。セフィロトは明らかに自分で歌っていて、ソフィアはテンパードが歌っており後半で彼女自身も登場します。
ボスの性格によって大体決めていて、控えめだったり、短気だったり、単純に狂っていたり。どんなアプローチの歌詞にするかもこれに影響されています。イフリートのように歌詞がない方が良いような曲もあります。
指数崩壊とローカスを歌っているのは、ミーデとダヤンです。
Q. 世界設定本『Encyclopaedia Eorzea』の売上は想定外の大成功だったとのことですが、第二弾の製作は考えていますか?
(ため息)これについてはよく質問されます。ため息は作りたくないって意味じゃないです、ただ英語版であった多数の誤記について思い出してしまうだけです。
個人的には第二弾も是非作りたいです。売れるのは数百、良くても2000冊くらいだと思っていたんですが、予想をはるかに超える数を購入して頂きました。今まで本当にがんばってこの世界といろいろな設定を作ってきたので、何万人、何十万人という人々に興味を持ってもらえたことに感動しました。自分たちの作った世界がたくさんの人に魅力を感じてもらえて、買ってくれた人全てに心から感謝しています。
でもこの本を作るのには非常に長い時間がかかるというのは事実です。ゲームの開発も同時にやらなくてはいけないので、そこに追加で本を執筆するとなると、本当に忙しくて他に何もできません。
正直自分としては本の最後に索引を入れたかったんですが、過去に攻略本を編集していた織田さん曰く、人を追加で雇わないと無理でそれでもものすごく時間がかかるということだったので入れられませんでした。
要望は確実にあるので、いつか第二弾をやりたいと思っています。
あと、次は誤記を減らしたいです。(ため息)
Q. 最後に、フレンドからハグとキスをしてもらえるようお願いされたんですが、いいですか?
うーん、嫁と子供がいるので…君たち(北米運営チームのMatt、Adam)どう?
Matt:それだとPR的にあんまり効果がないと思います。
Adam:じゃあハグだけにしておきましょう。