海外プレイヤーが作成しているオンラインマガジン『The Moogle Post』の2017/8/1最新号に、デルタ編零式のWorld 1stクリアを達成したFC『Angered』のインタビューが掲載されていたので、主な内容を翻訳しました。

元記事:The Moogle Post Issue #18 August 2017


EUサーバーRagnarokのFC『Angered』のレイドパーティー『Toxic or Honest』が、2位のグループより14時間半以上も早く、たった16時間台で『次元の狭間オメガ零式:4層』までを攻略し、前回に引き続き2回連続でワールドファーストクリアを達成しました。
グループリーダーのRaffter Senpai及びメンバーのAyesa Faile、Quarion Govinda、Voxfall Valerieの計4名に取材に応じて頂き、今回のレイド攻略についての話と紅蓮全般の感想を伺いました。

チームメンバー:
Raffter Senpai - 暗黒(リーダー)
Quarion Govinda - 忍者
Ayesa Faile - 占星
Voxfall Valerie - ナイト 
Elia Sand - 白
Rioszz Shan - 詩人 
Leith Noir - 赤
Wegente Leth - モンク/侍


アレキ天動編零式の攻略時とメンバーは変わったか?

Raffter:Quarionがタンクから近接にジョブチェンジしたのと、VoxfallがSTとしてエリュシオンから加入した。それ以外は変更なし。
Quarion:自分は蒼天の前まではDPSだったので、Voxfallが加入したことによりDPSに戻った。


前回1位を取ったことで、今回のレイドレースの方がプレッシャーを感じたか?

Raffter:1位のタイトル防衛のためのプレッシャーはあったと思う。
Voxfall:タイトルを守ることは多分みんなが予想しているよりもとても難しい。FC内からの期待やプレッシャーは多かったと思うが、新メンバーだったので自分はあまり感じなかったかもしれない。
Quarion:始まったら周りからの期待などは考えず、勝つためにやることをやるだけ。


準備段階で前回と違った点はあるか?

Ayesa:前回より事前の練習が少なかったと思う。前回はチームとして非常に慣れていたが、今回は事前にあまりできることもなく、Voxfallが加入してから約2ヶ月ほどしか経過していなかったので、パーティーとして高難易度コンテンツで練習する時間があまりなかった。
Quarion:各ジョブの変更点が多く、タイムアタックの練習などをするよりも新しい要素のテストをする必要があった。
Raffter:いろんなジョブ構成で何時間もオメガノーマルと極蛮神に行き、キャスターはどれがいいか、近接の構成、タンクの組み合わせ、ヒーラーの強さ等を検証した。今回は特にPT構成を考えることに時間を使った。


過去のレイドの難易度と比べて今回はどうだったか?

Ayesa:今後はもっと難しくなるといいなと思う。今回は既存ジョブの変更や新ジョブの実装でみんな不慣れなので少し簡単にしてあると吉田Pが言っていたと思う。
Voxfall:今までと全然違うゲームになっているので評価は難しい。例えば衰弱の仕様変更により、何度も蘇生しても続けられるようになったが、以前はそれができなかった。天動編は今回のギミックシステムに近かったが、衰弱の変更によりその頃よりも『簡単』になった。


レイドの難易度が下がることによって、数時間で差がついてしまうので、ワールドファーストのレースは厳しくなると感じるか?

Quarion:厳しくなる。いつ誰がクリアするかわからないし、自分たちの進行度が他と比較してどの程度なのかわからない。でも攻略にかかる時間が長くても短くても、実際はチームごとの進むペースはあまり変わっていないようだ。
Raffter:今回のレイドはギミックの解明が主だった。そのギミックをこなし、ボスを倒す。死人が出てもあまり問題にはならず、赤が起こしてそのまま戦うという感じだった。


技術的な問題など、他に攻略を阻む要素はあったか?


Ayesa:メンテ明け時にQuarionがすぐにログインできなかった。その後、Leithがインスタンスに合流できないという問題が起きた。単純に1層にフルパーティーで入るために20分以上かかったので、1-2トライで1層をクリアできたパーティーに比べて最初は大幅に遅れてしまった。
Voxfall:1層のクリア速度を見ていたので、これまでの全レイドで一番ストレスフルな20分間だった。天動1層も1時間程度で終わったが、今回とは比較にならない。
Raffter:少しラグはあったが大きな問題にはならず、レイド中に落ちることはなかった。


パーティー構成はどのように決めたか?

Raffter:タンクはまずどのくらいのDPSが出るかを見て、本人の軽減スキルとパーティーへの支援を比較した。その結果ナイトは1枠確定で、それについては議論することもなかった。
Quarion:忍者は攻略段階において非常に強力なスキルである影渡しと煙玉のために採用した。赤のヴァルレイズは死者が出ても継続するためには最適。侍はDPSが一番高いので使った。


途中で構成は変更したか?


Quarion:ネオエクスデスで方向指定がなかったのとマントラのために、4層で侍からモンクに変更した。
Ayesa:マントラ専用ではなく、モンクにとってDPSが出しやすいボスだったのもあるが、マントラのおかげでヒーラーに少し余裕ができる。


難しかった・解明に時間のかかったギミックはあるか?

Quarion:4層でのグランドクロス・オメガのギミックを正しくこなすのに予想よりも時間がかかった。正直結構な時間そこで詰まっていた。でもどうやら他のPTよりは早く越せていたようだったので、問題なかったようだ。
Voxfall:オメガではすごく時間がかかったように感じたが、それがあのギミックの仕様でもある。1人が失敗したら全員飛ばされて落ち、その後の練習ができないので、攻略に時間がかかる。
Quarion:正直自分たちはかなりラッキーだった。最初にオメガに到達したとき、Eliaが落下していてちょうど蘇生が入っていたので、ヒラLB3で全員を起こし、その後の戦闘を継続できた。そのため時間切れはオメガのギミック対処法がわかる前に、非常に早い段階で見ることができた。




攻略中に休憩はとったか?それとも終わるまでずっと続けていたのか?

Quarion:短時間の休憩を数回と、4層の途中で食事休憩を取ったが、それ以外はなし。


途中で睡眠を取ることは一切考えなかったか?時間切れを見ていたのでもうすぐクリアだと思ったか?

Ayesa:倒すまで続けるつもりだった。
Raffter:4層に入ってみて、もし寝たら起きたときにどこか別のPTがクリアしていて絶望するだろうと思った。なので寝ずに続けた。
Ayesa:正直その日のうちにあと最低2PTはクリアすると思っていた。なので、終わってから寝て起きてもクリア報告がなくてちょっと不思議だった。
Raffter:結果としては長い睡眠休憩を取ってもよかったということになるが、そのリスクは取りたくなかった。


2位とのクリア時間の差に驚いたか?(Angeredは17時間未満でクリア、2位は+14時間以上かかった)

Ayesa:かなり驚いた。
Quarion:自分たちがネオに到達した時に、誰かが4層をクリアしたという嘘のSSをアップしていた。PTのみんなはあまり信じなかったが、そこまでとても簡単に感じていたので、自分は一瞬信じてしまった。


攻略中に他のPTの進み具合はわかるのか?

Quarion:基本的にはクリア報告がアップされるまでわからない。なのでグランドクロス・オメガで詰まっていた時に、他のPTはクリアに近いのではと心配していた。
Ayesa:Frosty(レイドレース参加PT表を作成していた人)のおかげで、各チームが4層を始めた時間は把握することができたが、実際にクリアするまでは誰にもわからない。天動の時も同じ表を作っていたが、今回の方が有名になり、日本の各チームも報告してくれたので良かった。普段はそれ以外あまり日本のチームとは交流がないので。


FCメンバーからはどのような支援があったか?

Raffter:前回同様にFCのクラフターからのサポートがあった。今回はマテリア装着をしてくれる人数が多かったので、前回より早く新式装備を用意することができて良かった。マケボに出ているマテリアの数には限界があるので、FCメンバーの多くがマテリアを用意してくれ、ギルを消費しすぎることなく各マテリアを数千個ずつ確保することができた。マケボで安いマテリアが出ていたらすぐに買ってくれていたので助かった。


新式装備は何層から使い始めたのか?

Raffter:胴と脚は3層から、残りは4層開始時には準備できていた。3時間以内に全ての装備が製作できていたが、マテリアの禁断にもう少し時間がかかった。


ワールドファーストレースが1日で終わって良かったか?それとももっと難易度が高く、時間がかかった方が良かったか?

Raffter:自分たちにとっては、1位が取れたので1日で終わって良かった。でももっと時間のかかる難易度でもいいと思う。その方が自分たちの強さを発揮できると思う。難易度が低いとかかる時間の差が減り、PSの差があまり影響しなくなる。
Quarion:もう少しDPS要求が高い方がいいと思う。今回は実装1週目でも死者が出ながらでもクリアできた。個人的にはそれでは簡単すぎると思う。
Voxfall:律動編からDPSチェックがほぼないようなものになり(少なくとも早期攻略組にとっては)、律動では時間切れを見ることがなかった。ただ、ギミックミスによるデメリットは今よりも大きく、死人が出たらボスにバフが付いたり、当時の衰弱の仕様によって、攻略に時間がかかった。
おそらく今後は律動レベルの難易度になったとしても、律動ほどの時間はかからないと思うが、攻略にあと数日かかるような難易度だった方が良かった。4層だけは1週間前後かかるような特別さがほしかった。時間をかけて頑張り、ようやくクリアできた方が達成感がある。
Quarion:ワイプ時のリキャストのリセットがあるので、昔より攻略速度がかなり速くなった。


紅蓮のリベレーターの拡張についてこれまでの感想は?ストーリも楽しんでいるのか、それともレイドだけのためにプレイしているのか?

Voxfall:自分たちの多くはストーリーも好きでやっている。拡張初日にはゆっくりやりたいという人も数人いたが、最初の24時間に全員でなるべく急いでレベリングをした。これはこれでとても楽しい経験で、メンバーが仲良くなったと思う。自分を含め何人かは後でサブキャラでストーリーを見た。紅蓮のストーリーはとても良かったと思う。
Raffter:ストーリーはまったくわからない。カットシーンを見たことは多分一度もないと思う。
Voxfall:サブでカジュアルにレベリングをしながら3日ほどかけてストーリーを見た。次のカットシーンを楽しみにしながらクエストを進めてレベルを上げていくのもとても楽しかった。
Ayesa:紅蓮のストーリーは良かったけど、新生と比べたら何でも面白いと思う。(笑)


パッチ4.0での戦闘の変更はどう感じているか?ライト層とトップ層のDPS差を縮めるという開発の目標は達成できていると思うか?

Quarion:開発はうまくいかなかったと言っていたと思う。以前より難しくなったジョブもある。
Raffter:簡単にした後でも、結局は上手い人と下手な人の差は大きいままだと思う。
Voxfall:操作自体は簡単にはなったかもしれないが、各ジョブにゲージが追加され、今度はその管理で主なPS差が出ている。このシステムでも難しく感じる人は多いと思うので、DPS差は当分は縮まらないと思う。IDでDPS1000未満の人はこれからも見るだろうし、これはずっと変わらないだろう。
Ayesa:ジョブによって違うと思う。白は以前よりも簡単になったと思うが、学者は管理するものが増えて難易度が上がった。なぜ他のヒーラーより複雑にしたのかわからない。


パッチ4.05でのバランス調整と、現在のゲーム内でのジョブバランスについてどう思うか?

Raffter:タンクの調整は良かった。『弱い』タンクはいなくなり、3職全てに枠ができた。でも一部は少し強すぎると思う。ナイトはできることが多いので、DPSも高いのはおかしいと思う。戦士はDPSが低すぎたが、今回の調整で改善された。少なくともタンク3職については、調整はいい方向に進んでいるので、もう少し時間が経てばちょうどよくなると思う。
Quarion:4.05前は竜騎士はとにかくダメだったのと、忍者はDPSが高すぎると感じていた。忍者の弱体化ではDPSはそこまで下がらなかったが、少なくとも忍者が必須となることは避けられ、竜は要らないとはならなくなった。もう少しバランスが取れ、むしろ両方がPTにいてもよくなった。
Ayesa:現状のハズレジョブは多分機工と召喚だけだと思う。それ以外は大体バランスはいいと思う。機工は本当にどうにかすべき。
Voxfall:どのゲームでも職の強弱はどうしてもあるが、近接2・レンジ1・キャス1の『通常構成』が一番強いようにバランスを取ることには成功したと思う。ディセムボウルの弱体化とレンジの個人DPSの弱体化で、天動のようにレンジ2の方が強いということはなくなった。全体的には特に4.05以降は良い状態になっていると思う。
Ayesa:占星を使っているが、アーゼマが弱体化されたのは本当に良かった。



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