海外メディアEuroGamerによる昨年12月の吉田P/Dインタビュー記事です。
他メディアで公開済の内容とあまり被っていない部分を翻訳しました。




Eurogamer - Final Fantasy 14's Naoki Yoshida on the next generation and the challenges of future-proofing MMOs



― 拡張ごとに新ジョブを追加したり、既存クラスのアップデートをしていくのにはどのくらいの労力がかかっていますか?今後も毎回2ジョブずつ追加し続けられると思いますか?

吉田直樹
現在FF14でプレイできるジョブの数は他のMMOと比べて多い方です。
おっしゃる通り、かなりの労力がかかっています。
ジョブ調整にはかなり数学的なことをしていて、0.1%や0.5%といった細かい処理を行っています。
実は正直にいうと、開発チームとしては、大変すぎるのでこれ以上新しいジョブを追加したくないです!
でも、プレイヤーとコミュニティが新ジョブに期待しているので、みんながんばっています。
しばらくの間は新ジョブの追加は続けていくので、安心してください。


― FortniteやOverwatchのようなゲームは、MMOが目指してきたように、熱心なオンラインゲーマーの獲得を巡って争っています。トラディショナルなMMOのクリエイターとして、どのように感じていますか?

吉田直樹
なぜこういったことが起きているかというと、ビデオゲーム業界は常に進化しているからです。
例えば、トラディショナルなJRPGはターン制のゲームです。
特に若い世代にはこれはかなり時代遅れと感じられて、あまりピンと来ません。
25歳以下の若い人にとっては、生まれる前に既にある程度ハイスペックなゲームハードウェアが出ています。
キャラクターが非常にリアルにレンダリングされていて、キャラが実際に直接コントロールできて、ボタン1つ押すだけで敵をパンチできたり銃を撃てたり・・・

基本的なゲームデザインがまったく異なっているので、このような種類のゲームを脅威とは感じていません。
オーバーウォッチやフォートナイトをプレイしているのはおそらく20代で、MMOプレイヤーよりも若い世代です。
そのような若いオーディエンスが、FF14や今のMMORPGのメインのプレイヤー層となってきた場合には、それに合わせて彼らが望むようなゲーム体験を作り出さなければいけないかもしれません。
実際はFF14がその役割を担う必要はないと思っていて、それをするのは次世代のMMOでしょう。
でも、もしノンターゲッティング方式のMMOを作るとなれば、それは非常に大変です。
テキストチャットを使うゲームから大幅に変える必要があるでしょうね。
でも今もボイスチャットしている人もいて、プレイスタイルを選べて、やめることもできるし、いつでも復帰できて・・・
いずれそういう時代は来るでしょうけど、個人的には、すごく大変そうなので僕はやりたくないですね!