電撃オンラインの本日配信の記事にて触れられている、
海外の配信者Mrhappyさんによる吉田Pへのインタビュー内容を翻訳しました。
日本ファンフェスの終了翌日、2019/3/25に行われたインタビューです。

翻訳元  テキスト版  動画版


1. 多くの欧米プレイヤーは、ロスガルとヴィエラが性別限定であることに驚いていました。
特に2.0ではミコッテ男性やルガディン女性が追加されたのに、なぜ今回は片方の性別のみの実装なのでしょうか。


吉田P:
新生時には、各種族に男性と女性の両方が必要でした。
種族が未完成に感じられたので、未実装だった異性のプレイヤブル種族を追加しました。
これまでの拡張を重ねてきて、今の状況は当時とは異なっています。
ちょっと長い回答になります。

ゲームのローンチから6年が経過し、今では数万点の装備品があります。
これらを全て、どの種族でもちゃんと使えるようにしないといけません。
種族の見た目がユニークになるほど、これらのグラフィック調整は難しくなります。

装備を1つ作るたびに、全ての種族に対して調整をしなければいけません。
そのため、新種族を追加する際には、これにどのようにアプローチするかを考慮する必要があります。
グラフィックには力を入れているので、新しい種族を作るための開発コストはかなりのものになります。
今回が最後の種族追加になるかもしれない、と我々が言っているのはこのためです。

プレイヤーにもっと多くの種族を選ぶ選択肢と自由を増やしたいと思っていました。
新規の種族を追加することも考えていたのですが、ヴィエラがほしいと言う人がとても多かったです。
ヴィエラ以外の新種族を追加したら、なんでヴィエラにしなかったのかと言われてしまうので、
ヴィエラは入れないといけないと思いました。

蒼天でアウラを追加したとき、アウラとヴィエラのどちらを追加するかでかなり議論しました。
女性のヴィエラの資料しかなかったので、男性は想像で考えるしかありませんでした。
そのことに対して迷いがありました。例えば、エレゼンの体にミコッテの顔でうさぎの耳をつけるとか。
この種族をゲーム内に実装するとして、本当にそれでいいのかと。

ファンタジーゲーム、特にFF14では、さまざまな種族がいます。
かわいいキャラクターはすでにたくさんいるので、これ以上はあまり必要ありません。

FF14ではハイランダーやルガディンのように力や強さの象徴となる種族もいるので、
もっと動物っぽい種族がほしいと思いました。
何でもかんでも入れるというわけではありませんが、ある程度は幅が必要です。
なので、簡単な答えとして:
ヴィエラは要望に応えて追加しました。
ゲームの幅を広げて選択肢を増やすために、ロスガルも追加しました。


2. これらの2種族に、将来の拡張で異性を追加することはありますか?

簡単に言うと、まだ決まっていません。
なぜかというと、まずは既存の種族と今回の追加種族でワークフローを最適化していく必要があります。
それができたら、もしかしたら異性も追加するかもしれません。
今の段階ではわかりません。

ロスガルではなく男性のヴィエラを追加することも検討しましたが、
ヴィエラを実装してほしいという意見を取り入れたのと同様に、
獣人っぽい種族がほしいというプレイヤーのフィードバックを取り入れました。
性別限定とすることに反発があることは予想していました。
難しい決断でしたが、プレイヤーのフィードバックと開発チームのビジョンを両方満たすため、このようにしました。
新しい種族や性別を追加するにはものすごくコストがかかります。
今後ありません、とは言い切りませんが、あまり期待しないよう。

まだファンフェスが終わってオフィスに戻った初日なのであまりフィードバックを見れていないんですが、北米のフィードバックは今のところどんな感じですか?
ヴィエラ男性がいないことに対して不満が出ているのか、ロスガル女性がいないことか、両方ですか?

かなりヒートアップしています。気にしないプレイヤーもいますが、多くのプレイヤーが不満に思っています。
ヴィエラ男性がいないことにがっかりしている人が多いですが、それよりロスガル女性がないことに怒っている人のほうが多いです。第一世界でロスガルはロンゾと呼ばれていて、FF10では女性のロンゾがたくさんいるので。


ありがとうございます。今はフィードバックの把握を進めているところです。
フィードバックによっては、フォーラムで公式見解を出すかもしれません。




3. 踊り子がレンジDPSであることにも、みんなびっくりしていました。なぜヒーラーではなくDPSを追加したのでしょうか?

なんでヒーラーだと思われていたんでしょう?

拡張ではタンクとヒーラーの両方が追加されると思っていたからです。

単純に、レンジDPSが2職しかいなかったので、もう1職追加したいと思いました。
タンク4、近接4、キャス3、ヒラ3ずつになるのに、レンジは2職しかいません。
なので全体でのジョブ数のバランスを取りたいと思いました。

また、タンク間でのバランスがより調整しやすくなるよう、タンクはもう1ジョブどうしてもほしかったです。
4職あれば、MT2職、ST2職として調整しやすくなります。

アビリティや特性のわずかな差でも、プレイヤーがロールやジョブを選ぶ際には大きな違いになります。
ナイトは「かばう」のようなスキルがあるためSTとして扱われていて、MTの枠を戦士と暗黒で争っています。

なので、仮にですが、再調整して戦士がMT枠となった場合、ナイトと暗黒の2職でST枠を争うことになります。
そのため4ジョブで、MTとSTで2-2ずつにしたほうが公平です。
これはあくまでも仮定の話なので、これで何かが確定というわけではありません。

ヒーラーのジョブの歴史を振り返ると、3ジョブ間のバランスを取ることに非常に苦労しました。
3ジョブで大変なので、4ジョブになったらバランスは悪化してしまう可能性があります。
それよりも3ジョブ間のバランス調整を徹底することを優先したいので、4.0や5.0では新ヒーラーを追加したくありませんでした。
ヒーラーは根本的に再構築する必要があると思っています。
今のようにピュアとバリアヒーラーで分けるのは良くないと思っています。
ジョブバランスが取れるよう、何かを変えなくてはいけません。
これがヒーラーを追加しなかった主な理由です。
なので、まず最優先だったのがレンジ3ジョブ目の追加、次にタンク4ジョブ目の追加とヒーラーの調整です。

もしかしたらファンフェスでの新ジョブの発表の仕方を変えた方がいいかもしれませんね。
例えば先にロールを発表して、その後ジョブを発表するとか。一度期待してからがっかりしないように。


4. 漆黒のヴィランズでの高難易度レイドとして、エデンが発表されました。
通常は高難易度レイドはメインストーリーと関係していませんが、エデンは第一世界に均衡を取り戻すためには重要そうに見えます。
過去のレイドよりもメインシナリオに関連があるのでしょうか?


それはネタバレ質問ですね!
メインとの関連があるかないかについて、今明かしたらストーリーのネタバレになってしまうので言えません。
ストーリーに関しての不安と関心についてはこれまでに経験しています。
ただ、もしレイドをメインストーリーの一部として実装することがあったとしても、
ノーマルがあるのであまり苦労することなくクリアできるでしょう。


5. 紅蓮でのエウレカシリーズは世界中の幅広いプレイヤーからフィードバックがありました。
特にバルデシオンアーセナルについてはたくさんフィードバックがあったと思います。
漆黒でも探索系コンテンツが追加されるということで、今後のパブリックダンジョンはどのようになるか教えていただけますか?


もちろん調整はします。
具体的な内容はすぐにはお伝えできませんが、バルデシオンアーセナルについてのフィードバックを取り入れていきます。
はっきりした情報を出せない理由は主に2つあります。
まず、フィードバックの幅が広いこと、そして、世界のリージョンによってフィードバックが大きく異なっていること。
慎重にフィードバックを見ていく必要があります。


6. エウレカによって、ゾディアックウェポンのような強力な武器を入手する方法が変わりました。
過去のコンテンツを周回するのではなく、新しいコンテンツで強化する方法になりました。
漆黒での武器作成コンテンツについてはどちらのアプローチを取るか決めていますか?
紅蓮のように探索コンテンツで入手するのか、それとも古いコンテンツに行くようになるのでしょうか?


これについての意見は大きく分かれています。
エウレカを好む人やこれでいいと言う声もあれば、アニマやゾディアックの方がよかったという声もあります。
なので、今回の武器の強化方法はまだ決まっていません。
開発チームはゾディアックとアニマウェポンの方式に飽きていたので、何か違うことをしたいと思って、それでエウレカになりました。
でも以前のシステムの方が好きだったというプレイヤーがたくさんいたことに驚いています。
なので、悩んでます。


7. FF14内でのFF15とのコラボイベントの実装日が発表されましたが、実施期間が決まっています。
無期限のコラボと、期間限定のコラボはどうやって決まっているのでしょうか?


コラボイベントがどのようなコンテンツかによって決まります。
GAROはシンプルで、単純にPvPに盛り込まれました。
モンハンは難易度が高めだったので、クリアするのに時間がかかるプレイヤーもいると予想されました。
今回のFF15コラボは低めの難易度になっているので、永続にする必要がありません。
動画より補足:某妖怪ウォッチのコラボみたいに、FATE400回とかクリアする必要はありません。

ただ、期間限定イベントは必要であればまたいつでもスイッチをオンにすることができます。
なのであまり必要な期間というのは考えていません。


8. 青魔道士、そしてリミテッドジョブについての主なフィードバックはどうでしたか?
今後の開発チームの方向性に何か影響はありましたか?


青魔道士はまだエントリーレベルでしか遊べない状態です。
レベリングは簡単で、基礎的なコンテンツしかありません。
今後徐々にレベルキャップを解放し、新コンテンツを解放していきます。
レベルキャップが上がって増えるコンテンツにはもっとずっとハードコアなものもあります。
これのリリースは漆黒の拡張実装後に予定しています。
この新コンテンツに対してのプレイヤーの反応を見たいです。
他のリミテッドジョブについて話をするのはそれからになります。
まずは青魔道士のコンテンツが増えて、そのフィードバックを見てからです。


9. 今回はこのような機会を設けてくださってありがとうございました。